49 エルエル、砂浜で食事をする!
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パチパチパチ――――。
星が綺麗な夜空を砂浜の焚き火が照らす。
波の音と魚を焼く焚き火の音のハーモニーが夏の夜を感じさせた。
私達は焚き火を中心にそこら辺にあった木や岩なんかをそれぞれ持って来て椅子にして囲って座る。
「それでは手を合わせて……」
「「「「「「「いっただきまーす!!!」」」」」」」
釣りが終わり私達はそのまま浜辺で釣った物を調理してみんなで海を見ながら夕食にすることにした。
それぞれ焚き火のそばに刺した焼いた魚が刺さっている串を手に取り、みんなでかぶり付く。
「―――――――――っ!!!」
「「「「「「「おいしいーーーーーーーーっ!!!」」」」」」」
串に刺した魚型モンスター≪ビースト・フィッシュ≫。十分に焚き火であぶった後食べる。
口の中が熱かったが身がホクホクしていてとても美味しい。
ユウギリが持っていた調味料"塩"を焼く前に振りかけたのがとても効いている。
料理に慣れていない私はユウギリが塩をふっている時かけすぎじゃないかと思ったが、いっぱい動き回って汗をいっぱいかいた後にこの塩っぽさが一番美味しい塩梅だ。身の美味しさを最高に引き立てている。
焼き魚は食べた事が何度もあるが釣りたての新鮮な魚を焼いて食べるのはまた一味違った。
「はふはふっ……おいひいいいい!!!」
「あははは!アルル、落ち着いて食べないとつまりまふよ」
「うひひひ」
アルルは泣きそうな笑顔で魚にかぶりついている。まぁ分かる。私もこの美味しさにはそれくらい感動している。
「うううう~~!!美味しいのです~~!!」
「は、は、はい!!さ、最高ですううう~~!!」
「わーっ!!美味しいねエミー様~!!」
「そうね~♡ モンスター食は"あたる"なんていうけどこんな美味しいなら食べなきゃ損よね~♡」
みんなも口いっぱいに魚を頬張って幸せそうだ。エミーとティオなんて肩を組んで楽しそうにしている。
「みんなこれも食べて欲しいのでござる!」
ユウギリは料理が得意な様でさっきから後ろで包丁を使って何かをしていた。そしてその作業が終わったのかニコニコしながらこちらに大きいお皿を持って来る。
「きゃーっ♡!"お刺身"じゃなーい♡!! ユウギリやっぱあんた最高よー♡!!」
「ティオお刺身大好きーっ!!ユウギリすごーい!!」
「えっへんでござる!」
エミーとティオは大喜びしてユウギリに抱き着く。が、私を含めた他の4人は見た事のない料理に顔をぽかんとさせていた。
この"オサシミ"と呼ばれる料理。どうやら魚の身を包丁で薄く切った食べ物の様だ。
その薄く切った身をお皿の上に綺麗に並べられていて見た目は華やかに見えるが……。
「オサシミ……なのです……?」
「み、み、見た事ないです~っ!」
「こ、これ生じゃないんですか?」
「美味しいの……?」
「まったくこれだから異世界人は~♡ 見てなさい♡!」
異世界人とか言うよく分からない言葉が飛び交った気がしたがそんな事より今はオサシミに興味があった。
エミーはオサシミをひょいと一つ取るとユウギリが用意した小皿に入ってる黒い何かの調味料にサッとつける。
「これは私の……いや、ユウギリの国で盛んに使われてる調味料で"魚醤"って言うのよ」
「魚を塩漬けにして発酵して作る調味料でござる」
ユウギリは料理が得意なだけあってそういった調味料をいつも持ち歩いてる様だ。
森じゃそんなの見た事なかったな。外の世界にはいろんなものがあるんだ。
エミーは一通り説明するとオサシミを口の中に放り込む。
「もぐもぐ………くぅ~~っ♡!!美味しい~~~っ♡!!やっぱこれよね~~~っ!!」
「「「「ゴクリ……」」」」
味は想像できなかったがエミーがとても美味しそうに食べるリアクションで生唾を呑み込む。
「ひ、ひとつください!!」
「わ、私も!!」
我慢できず私達もエミーと同じ様にオサシミを一つつまんで魚醤を呼ばれる調味料に付けて口の中に入れる。
「「「「――――――………お、おいしいっ!!!!!!!!」」」」
生の魚なんて……と正直少し思っていたが口に入れた瞬間魚醤の味が広がり今まで食べた事もない幸福感が広がる。
身がプリプリしていてとても歯ごたえが良い。焼いた魚も美味しいがそれとは違った美味しさがこの≪オサシミ≫にはある!!
「さ、魚ってこんな食べ方があるんですか!!!?!」
「お、おいひい……!!!これもおいひいわ!!!!!」
「も、もう一つ食べていいのです!?」
「わ、わ、わ、我も……!」
私達は夢中になりどんどんお皿からオサシミを取り食べ始めた。
「いっぱいあるからどんどん食べるでござる!」
「やれやれ……w 『異世界人に料理作ったら褒め称えられて無双した件』ってわけね♡」
「エミー様は作ってないけどね~」
その後もみんなで魚を食べたりどうでも良い事を喋ったりして盛り上がった。
勇者共なんて最初は嫌いだったしなんなら今もなんだこいつと思う事もあるがなんだかんだアルルやフィオナ、勇者達にボロニア……みんなで喋っていると楽しいと思ってる私がいた。
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