48 エルエル、巨大タコを釣り上げる!
「―――って、うひいいいいいっ!?!!?」
釣り竿の狙いを外すとすかさず触手が私の元へ素早くやって来る。
結局、私も他の奴らと同じ様にあっけなく捕まってしまう。
「ぎゃあああああああああっ!!捕まったああああっ!!!」
「エルエルアンタ何やってんのよ!!!このバカエリュりゅううぅぅぅぅんっ!!あはぁんっ!」
「え、エルエルお姉ちゃん!!大丈夫ぅうっはぁあああんっ!!!」
「わ、わ、わ、我ええへぇぇぇんっ!!!」
「こ、この無能の田舎者共ぉぉぉぉおっ!?!おっ!?!おおおおおぅっ!!?」
「も、もう…やめて……!!もうぅぅぅぅぅっ!!!!」
「はぁはぁ……あっ!!あっ!!ああああぁんっ!!!!!」
「わはははは!!お前らアホみたいになってましゅうふぅぅぅんっ!!!
ちょ……今喋ってあはぁぁぁんっ!!!はぁんっ!!!」
私も喋る度に大切な部分を吸盤に吸われ自分でもどこから出てるか分からない様な恥ずかしい声が自分から出る。恥ずかしすぎる。
他のみんなも好き勝手やられて地獄みたいな状況になってきたな。
ビキッ!!!
と、その時何かがヒビ割れる音がした。なんだどこから音がしているんだ。
周りを見渡して見るとさっき私が投げて釣り竿が突き刺さった崖の壁に大きなヒビが入っている。
そのヒビの中心には私の手作り釣り竿。
ガラガラガラッ!!!
「「「「「「「わああああああああああああっ!?!?!?!」」」」」」」
元々そんな丈夫な崖でも無かったのか私が偶然突き刺してしまった釣り竿のせいで崖は崩壊しはじめる。この大きなタコと同じくらいの高さがあるので近くにいる私達もたぶん物凄く危ない。
崩れた崖から出てきた大きい岩同士がぶつかりあってひとつの大きい岩が上空に大きく跳ねあがった。
そしてその上空に飛んだ大きい岩は……
巨大タコの頭の上に落ちた。
ゴチン!!!!
「プギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?!?!!?!?」
「「「「「「「えっ」」」」」」」
バチャアアアアン!!!
巨大タコは大きな音を立てて浜辺の方に倒れ、私達を捕らえた触手もそれに伴いゆっくりと力なく浜辺に倒れ私達は解放される。
「や、やった……のか……?」
私達は困惑しながらタコの顔や触手をつついたり蹴っ飛ばしたりして本当にのびているのか確認する。
うん、完全にのびてるな。
「「「「「「「………」」」」」」」
「やったああああああああああ!!!!!
"私がこの巨大タコを釣りあげたぞ"おおおおおおおおおおおおおっ!!!!」
「えっ」
みんなぽかんとした顔をして黙りこくってる中、私が力いっぱい両手をあげて一番に大声をあげた。
その勢いに圧されみんな私の方を振り向く。
「どうだああああああああ!!!!これが手作り釣り竿の力だああああああああああああ!!!!!」
「す、す、す、すごいです!!エルエルさん!!巨大タコさんを本当に釣り上げてしまうなんて……!!」
「くっ……こんな大物を釣るなんて……っ!!流石に今回ばかりは勇者の私でも釣り対決の負けを認めざるを得ないわね……!!」
「エルエルすごーい!!すごーい!!」
「天下無双とはエルエル殿の為にある言葉でござる……!」
「……えっ!?!いやいやいやいや!!"釣った"!?釣った扱いなの!?釣ったって事でいいのコレ!?!」
「ま、まぁモンスターさん倒したのはエルエルお姉ちゃんの釣り竿のおかげなのですし……偶然っぽいけど……」
アルルとフィオナがなんか言ってる気がしたが、気にせず私は周りから褒め称えられいい気分になっていた。
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