45 エルエル、巨大タコと対峙する!
「あ、あ、あ、あわわわ……っ!!ど、ど、ど、どうすれば……」
「エルエルお姉ちゃん!!とりあえず一回止まっ………わっ!?」
ザバアアッ!!
「ギャアアアアアアアアアアアアスッ!!!!!!」
「「「「「な……なんだああああああああっ!?!?」」」」」
その時、海の中から魚型モンスター≪ビースト・フィッシュ≫がこちらに向かって一匹飛び出して来た。
「わあああっ!!海の中から襲い掛かって来たんですかーーーっ!!?」
「きゃああああああっ!!……って、あれ?」
ビーストフィッシュはこちらへ襲って来るでもなくそのまま浜辺に打ちあげられてピチピチしている。
私達はそれをぽかんとした表情で囲んで見下ろす。
「え……?これ今お前らが釣ったんですか?」
「い、いや違うわ……勇者専用の釣り竿は手に持ってるし……」
エミー達の方を見ると誰も釣り糸を海に垂らしていなかった。どういう事だ。魚のモンスターが自分から陸に打ち上がってくるなんて事があるのか……?
バシャアアッ!!
「わっ!?!?」
その後もビースト・フィッシュが海の中から何度も何度も打ち上げられて来た。
「ど、ど、どんどんモンスターが海から打ち上げられてきてます……」
「な、何が起こってるんですかこれ……」
「どうなってるの……?」
「ふ、不思議なのです……」
「わーおもしろいね~!」
「な、なんだか少し不気味でござるな……」
「もしかして……私の釣り技術に恐れおののいたモンスターが自ら釣られに来たってわけね♡? きゃーはっはっはっは♡!」
その後もどんどん浜辺はビースト・フィッシュまみれに。
この状況何か変な感じもするが……。しかし考え方を変えればこれは良い状況なんじゃないか?
「で、でもやったじゃないですか!!これで全部水中のモンスター倒せたんじゃないですか!?」
「そ、そうね!!良かったじゃないボロニア!!!」
「は、は、は、はい!!そ、そ、そうですね!!」
ビースト・フィッシュを排除出来た事を確認し、とりあえずみんな言葉では喜んだ。しかし全員笑顔がひきつっている。やはり何か不気味だ。
「もしかして別の何かが水中にいるのではござらんか……?」
「「「「「「えっ」」」」」」
ユウギリの一言でまたみんなの顔から笑顔が消える。
と、次の瞬間……。
ゴゴゴゴゴゴ……!!!
「な、なに」
「え?な、なんだ?」
突如、地割れの様な揺れと大きい音が海の方からしてくる。
そして、海から水を大量にかきわけながら巨大な物が海面にせりあがって来た。
その海から出てきた物は……。
「「「「「「「きょ、巨大タコーーーーっ!?!!?」」」」」」」
それは海を覆いつくす様な巨大なタコだった。
普通のタコより大きくそして凶悪な顔をしている。
更にそのタコの吸盤のついた大きな複数の触手が海から出て来てフィオナとボロニア、勇者達3人を捕らえて、上の方に持ち上げてしまう。
「わ、わ、わ、わ、我は美味しくないですよおおーーーーっ!?!!?」
「きゃ、きゃああああああっ!?タコさんやめてなのです!!!」
「「「ぎゃあああああああああああああっ!!触手ーーーーっ!!!」」」
山の落とし穴に落ちて襲われた時の事で触手がトラウマになっているのかエミー達はギャーギャー叫びまくる。
とにかくあっという間に私とアルル以外はタコの触手に捕まってしまった。
「こ、こいつタコ型モンスターの≪海オクトパ≫よ!!」
「あ、アルル!!モンスターなんですかコイツ!!!!」
「そうよ!!で、でもこんな巨大な"主"みたいな奴は初めて見たわ……!!」
「ちっ!海岸で騒いでたせいでこの海に眠れる主を呼び起こしてしまったようですね……!!
しかし……!!」
私はアルルの方に目配せをするとアルルはコクリとうなずく。
もう言わなくてもお互い分かる。2人でなんとかするんだ。
こういう困難はいつも一緒に乗り越えてきた。それに年季の入った技術で作ったこの手作り釣り竿もある。今回だってなんとかなるはずだ。
「アルル!!今こそこの釣り竿の出番ですよ!!!」
「ええ!あんな奴釣りあげてやりましょう!!」
私達は釣り竿であのタコを地上に釣り上げて無力化させてやろうと釣り竿を振りかぶって海の方へ走り出した!
「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」」
「……あっ………!!」
「「……ん?」」
捕まってる奴らから何か変な声が聞こえて来たので走るのを一旦止めアルルと2人で上を見上げた。
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