第9話 普通に続くもの。真実の愛って何?
なんか思ってたのと違う最後になってしまいました。短めです。
一応これが最終話ととなります。
普通に働いて気が付けば30超えてた。
まあまだまだ若いし大丈夫。って思っていたけど気付いたら友達は皆既婚者。結婚式続くと祝儀が大変。
周りからはあの時告白してきた人成功していい暮らししてるとか勿体ないことしたとか言われるがそれが愛なのか?わからない。
適当に日々を過ごしているとうちの家族と幼馴染の大地家との勧めで風君と結婚した。
長い間一緒に居て嫌ではないなら相性いいだろうと。なるほど?
でも結婚しても嫌な所はなかった。
それから男と女の子の二人の子供を産んだ。大変だった。その後20年位は大変で楽しくていい思い出だ。
子供が働きだした頃風君と二人で出かけることが増えた。新婚以来久々だが楽しめた。
彼は何も言わなくてもこちらを気にしてくれる。それ以外は普通の人である。
周りで離婚する人も多かった。想像するだけで風君と別れるのが嫌だった。
そして数十年過ぎ、自分たちの親が亡くなったり孫が生まれたり……。
風君も私より先に亡くなった。80歳だった。亡くなる前に寂しそうな私の顔を見て
「孫の成長の報告を聞きたいからできるだけ遅く来てね」と言った。
そこから10年後久々に風君の声が聞こえた。
「そろそろまた会えそうだね。もう少しゆっくりでよかったのに」と
直ぐに子供に連絡し貴重品の置き場所とか伝えた。
「不吉なこと言うなよ」と子供に言われた。
「ありがとう。嬉しかったよ。孫にもよろしく」
机の上に「今から世界で3番目に好きな人に会いに行きます。1位の私の子と孫へ」と手紙も書いた。
その日の晩私の2度目の人生が終わった。最後に考えたのは愛についてだった。
結局分からなかったが今は風君と過ごせた人生に不満はなかった。
その時に最後のピースが埋まった気がした。
「そうか最後まで一緒に居て良かった。また一緒に居たいと思える事」が真実のとかではなく愛ではないか。
最後に幸せならそれでいい人生だったのではないかと。何に拘ってたのかと。
そして私と彼は再会し、次は共に次の人生を開始することとなりました。
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