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Fortune-teller  作者: marimo
16.相談の数々
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相談の数々2

「電話はしてみた。謝ったけれど、何だかそっけなくて」

「面白くないんだと思うよ。学園祭の打ち合わせって大義名分があっても、デートしたと思ってるんだろうから。自分とのデートは断られて、東条さんのは後からの誘いで行ってしまった。男の面子があるから、怒り出して引っ込みがつかないとか、色々あるんでしょ」

「嫌われちゃったのかな?」

「違うよ。真珠のことが心配だったから、それで怒れただけ。そのうち、仲直りできるよ。それより、東条さんは?」

「誘われても全部断った。神宮寺と仲直りしてからじゃないと」

「律儀だね」

「だって、怒らせたままでは」

「神宮寺だって、仲直りしたいと思ってると思う。ただ、きっかけがつかめないと言うか、言い出せないだけでしょ。そのうち、きっかけができるよ。バイト代は溜まったの?」怜奈ちゃんが話を変えた。

「それなりに」

「そう。雪人さんのほうは?」

「勉強が忙しいみたいで、時々見かける程度」

「早くしないと地元に帰っちゃうよ」

「分かってるけどね」とため息をついた。


 知り合いの紹介だと言って、占いに来てくれた中学生がいたけれど、わがままだった。「紹介だからタダにしてくれ」から始まって、占い結果が良くないから、いちいち、「えー!」と言ったり、

「もっといいことを言ってよ」とぼやいたり、挙句が、

「えー、こんな結果なの? これじゃあ、払いたくない」と言い張ったときは、最初に断ればよかったなと思った。知り合いは誰なのか聞いても答えられなかったので、その子の顔をつぶすのもいけないからと渋々だったのに、そう言い出して、

「だって、当たらないじゃない。こんなことなら他に行けばよかった」と言い出して、「じゃあ、いいです」と言おうとしたら、

「お待ちください、お客様」と母が寄ってきた。

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