↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Fortune-teller  作者: marimo
15.分からない男
PR
72/266

分からない男10

「神宮寺?」と声をかけたけれど、振り向いてもくれなかった。家に入ったら、

「喧嘩?」母が私の様子を見ていたらしくて、聞いてきた。

「怒られた」

「かなり心配していたわよ。神宮司君、東条さんのよくない噂を聞いたらしくて、それで心配して、わざわざ来てくれたみたいよ」

「え、そうなの?」

「友達と一緒に出かけたらしいけれど、その友達が教えてくれたらしくて」

「悪いことをしたな。今日、神宮寺に誘われていたのに」

「学園祭の打ち合わせと言っていたじゃない」

「半分はね。半分は違うみたい」

「あら、なに?」

「良く分からない。あの人、どうして近づいてきたんだろうね」

「真珠に興味があるだけでしょうね。占い師としてね」

「見習いの卵になったばかりで占い師と名乗れないぐらい未熟だよ」

「多分、あなたのことを相当気にしているのかもしれないわね。そういう能力だけはあるのかも」

「え、何の能力?」

「相手の力量が分かる能力よ。彼はライバルになりそうな相手をマークしているだけでしょうね。彼の占いを直接見たんでしょ? どうだった?」

「さあ、お客は喜んでいたよ」

「接客の仕方とか、そういう部分じゃないわ」意味が分からなくて、母の顔を見た。

「まあ、いいでしょ。そのうち分かるでしょうから。ほっときなさい。宣伝のためと割り切って、それなりにつきあえばいいでしょ」

「お母さんって、すごいね、そういうところ」

「女一人で生きてると流すところは流さないと、疲れるわよ」

「お母さんに似ちゃったね、私。面倒だと、自分が悪者にされても流しちゃうところがあるって、怜奈ちゃんに怒られた」

「自分が悪者にされるってどういうことよ」母がちょっとむっとしていた。

「お母さんだって、あるでしょ。占い結果と実際の結果がこちらは当たったと思っていても、相手は当っていないと言い張ったり、納得してなかったり、振られたら私のせいにされたことが何度かあるから、それで『謝らなくてもいいのに』と、怜奈ちゃんが怒ってた」

「ああ、それね。確かにお客様相手だと、相手の気持ちが一番大事だからね、客商売だとそういう部分でこちらが泥をかぶると言うか謝るケースはあるわね。それなら、納得ね」

「お母さん、変わり身はやい」

「後まで引きずると占い師としては大変なの。あなたも切り替えるようにしなさいね」

「お姉ちゃんはお母さんに似たんだろうね」

「神寺寺君も仲直りしておきなさい。心配してくれて、勉強でもお世話になるんだしね」

「お母さん」と言ったけれど、聞いてなかった。お世話になる人だから仲直りするっと言うのがどうも苦手だ。それより友達だから仲直りしたいと思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。