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Fortune-teller  作者: marimo
15.分からない男
63/266

分からない男1

 バイトが休みの日に、東条さんが突然やってきて、

「出かけるぞ」と言ったので、

「疲れた。今日は無理。それに出かけようかなと思ってたし」

「約束してるのか?」

「日時は指定してない。『いつか、行きます』って言ってある」

「ふーん、じゃあ、俺に付き合えよ。時間が空いたし」

「あなたの時間を埋めるために、私を使わないで。他の女性で埋めてください」

「だから、言っただろ。そろそろ、やめようと思ってるって。本命候補を育てておかないと」

「候補は何人?」

「一度に何人も無理だよ」と言ったので、

「今まで何人を育ててきたのよ?」と聞いた。

「そうだな」と考えていて、

「はいはい、思い出せないぐらいなのね。あなたには付き合いきれないよ。道楽でやられても困るからね」

「そうか? 彼女に昇格するまで、時間をかけているだけだし」

「今まで、本命なんていたの?」

「うーん、そう言われると少ないかもな」

「浅木さんもそうなんでしょ」

「いや、彼女はそれほど長くないよ。大学に来てからの付き合いで、何人かが誘ってたけれど、俺とだけ付き合ってくれたし」

「さりげなく自慢しないでよ」

「俺、モテるからさ」

「かるーい人だね」

「それより、出かけようぜ」

「溜まっていた家事があるんだけど」

「母親がやるもんだろ」と聞かれて、ため息をついた。

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