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Fortune-teller  作者: marimo
意外と優しい
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意外と優しい5

 次の日、警察に行き、事情を話して、おじさんもそばについていてくれたけれど、幸枝さんは付き添うのを辞退していた。あまり、警察が好きではないのではないかと感じた。警察の人が家に来た時も様子が変だった。おじさんが警察の人に事情を聞いて、お父さんのことはこれから聞くところだと言う。相手は黙秘をしていたけれど、私を襲ったことだけは認めたと言う。ただ、それも、言いがかりをつけてきた変な女がいたので、口論になって、はずみで襲ってしまったと説明していて、

「はずみ?」おじさんと声がそろって聞き返してしまった。

「うーん、まあ、ああいう場合、素直に話してくれるまで少し時間がかかると思うので、それまでは、ちょっとねえ」と警察の人も困っていた。

「そういうものなの?」とおじさんに確認した。

「それはそうだろうなあ。罪をそのまま認めることはないかもしれない。今後の自分の人生が掛かっているのだから、慎重になるだろう。だから、不都合なことは言わないでおきたいと言う保身はあるだろう」と言われて、元木さんたちのあの後の態度を思い出した。弁護士にお金を持ってこさせて終わりだった。あの人も似たような対応をするのだろうか。

 話を聞かれた後、

「幸枝さんに謝っておいてね」とおじさんに言った。

「いや、気にしなくてもいい」

「違う。警察の人に家に入られたくなかったんだよね、きっと」おじさんがしばらく黙った後、

「色々あったから」とだけ言った。

「ごめんね、おじさん」

「気にしなくてもいい。真珠が無事でよかったよ。あとはあの人がどこまで本当のことを言ってくれるかどうか」教えてくれるだろうか。お父さんが亡くなった時の状況を。

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