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Fortune-teller  作者: marimo
虫の知らせ
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虫の知らせ1

 噂って、信じる人もする人もいい加減なのかもしれないなと思ってしまった。私の父親のこともすぐに興味を失って違う話をしていて、それはそれで気楽になった。神宮寺は心配してそばにいてくれたけれど、怜奈ちゃんには、

「デートでもしたら気が紛れるかもね」と言われてしまい、

「そう言われても」としか言えなくて、

「雪人さんがそんなにいいんだ? じゃあ、そっちと」

「そうだけどね」

「遊びに行けばいいんだよ。近くにいるうちがチャンスだよ。そういう積極性も大事だと思うけど。そういうときほど、好きな人のそばにいたほうが」

「そうかな?」

「東条さんのマメさを真似しないとね」

「あの人、すごいね。さすがに驚いた」

「行動するのは早いのかもね。そのほうがモテる」

「どうして?」

「うかうかしていると相手の気が変わるかもしれない。せっかちすぎても、焦りすぎても駄目だし、のんびりしすぎていても駄目だってことを知ってるんじゃないの。男女の場合は特に」

「え、そう?」

「女の子の気は変わりやすいからね。マメに電話して、その気になるように持って行くのが上手なんじゃないの。神宮寺にも雪人さんにも真似できないと思う」

「そう言われたら、そうだけど」

「もっとも神宮寺は勉強もしたいから、真珠に積極的にしてないだけだろうけれど」

「そう言われても」

「ライバルの東条さんに負けたくなかったら、もっと働きかけるだろうけれど、そこまでしてないからね」

「そうなのかな、良く分からない」

「雪人さんが帰る前にがんばらないと」と言われてしまった。


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