表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
混沌に染まる  作者: 式 神楽
第四と半章 欠片
94/107

十日目 誘惑の霧

十日目 誘惑の霧 です。

いつも見て下さる方々、そして初めて見て下さる方々本当にありがとうございます。投稿頻度の方頑張ってあげますので忘れずに応援していただけると嬉しいです。

 鬱蒼と茂る(あお)を掻き分けて汗を拭った。手には斑、木漏れ日が肌に模様を描いている。

 袴に跳ねる泥、髪にかかる葉。気にしていたのも随分と前に感じてしまうのは終わりの見えない道にうんざりと気が落ちているからだろうか。


 「やや、お疲れの様ですな。」

 背後から顔を覗き込んで笑ったのは、右目に眼帯をして腕に奉戴をグルグル巻きにした女。八重歯を輝かせた彼女は出発した時と変わらず元気いっぱいの様子。大口を開けて笑うその姿は新緑の森に在って爽快さを際立たせた。明るく疲れを感じさせないのは良いが、しかしその長いポニーテールがバシバシと当たるのはどうにかして欲しい。


 「うぜえ、前見て歩け。」

 「おっとっと、ずいぶん嫌われた様子。先は長いのですから仲良く行きましょう!!」

 おーいおいとわざとらしく泣き真似を見せた女が、何度目か分からない木への衝突をしながらも鼻唄混じりにステップを踏んだ。龍馬がきつく言うのも無理は無い。ここまでの数時間ずっと喋りながら数々のトラブルを持ち込んでいたのだから。


 道端に生えた茸を徐に食べたと思えば十秒もしない内に胃の中の全てを吐き出したり、何を思ったか投げた小石が群れた魔狼の一頭に当たり野生を剥き出した獣の怒りを買ったり。極めつけは後ろ歩きをしながら舌を噛み騒いで沼に落ちた時だ、あれはもう見捨ててやろうかと本気で考えた。



 船に乗るまでの一か月、空いた時間で鍛錬を積んでいた龍馬の下に彼女から声がかかった。どうやら雑用の手伝いをして欲しいという内容、ただで城への滞在を許されている身として断るわけにもいかず龍馬は渋々謁見に預かった。


 自分から呼び出したというのに彼女は玉座で眠りこけていた。無防備だとも思ったが傍には仮面の騎士、心配など要らないらしい。


 「よく来た、ちと人手が必要でな。」

 「なんとでも、皇帝陛下。」

 敬礼の素振りだけ、一応の肩書を添える。鼻で笑った彼女も別に龍馬からの忠誠など求めていない。

 入れ、と大扉の方へ飛ばした声を合図に二人の男女が謁見の間に足を踏み入れた。一人はここ最近呼び出され頻繁に会っている。が、隣の女には見覚えが無い。


 黒一色のその姿は相変わらず、笑い方もそのままだ。マクベル、その名を呼ぶこともなくなった。黒の君、彼の中に君は居ない。


 「よお。」

 「やあ。」

 遠くから、挨拶はそれだけ。それもそうだ、つい昨日話したばかり。ミドの書殿を継いだ彼はあの広い空間に独り、それが寂しいのやら手持ち無沙汰なのやら最近は毎日のように呼び出され話し相手になっている。


 静かに歩く彼の隣で五月蠅く動き回るのは、後ろで髪を一つに纏めた眼帯の女。謁見の間に来るのが初めてだと言わんばかりに興味津々目を輝かせて当たりを見渡しながら歩いていた。


 「おほっ!生皇帝陛下。こりゃあ両目にしかと焼きつけないと…まぁうち一つ目だけど!」

 帝国に来てからよく見かける軍服だが彼女なりの改造が施され奇抜な意匠を凝らしてある。黒の眼帯を引っ張り見せた中には色の無い義眼。口から覗く八重歯が印象的な彼女は一体何者だろうか、腰に提げた工具と派手な首輪が闇深い。


 「陽の下によく来てくれたバルデンフリード。だがはしゃぐのは後だ、ほら。」

 「いや失礼を。では、ご紹介に預かりましたわたくしラフグラッド・バルデンフリードと。陛下直属遮光部隊【色無(いろなし)】に生意気にも所属を許されております。ラフ、とそうお呼びくださいな。」

 深々と頭を下げて名乗りを上げたラフグラッド。明るい彼女の片目に映る闇が渦巻いて見えた。

 【色無】それは光を恐れ、陽の下に現れない。その名は影。ただ只管に地の深く闇の中心で笑い声を上げる。ゼアリスが選別した暗部と呼べし【色無】は、戦闘能力こそ無に等しいが皆全て()()に特化した専門家である。


 「いやあそれにしても光というのは眩しいものですねえ。」

 「ふふっ、変わらないな。息災なようで何よりだ。」

 「陛下もお変わりないご様子で。最後にお会いしたのは半年ほど前でしょうか?」

 笑顔で会話する二人。半年ぶりの再会で積もる話もあるのだろう。

 【色無】の隊員は皆地下に研究所を構えており、こうして地上に昇ることは極々稀である。暗部とはいえ外敵の排除を目的とした部隊でないのだ。そのため自らの主にさえ招集が無ければ姿を現さない。


 「して此度はどのような。何やら物騒な方がいらっしゃるようで。」

 キヒヒッという不気味な笑い声。ラフが横目で見た龍馬を物騒と表現したのは彼が僅かな覇気を発していたからだった。戦闘力は皆無、しかし彼女から漂う気色の悪い雰囲気に警戒せずにはいられなかった。


 「…龍馬だ。」

 「お見知りおきを!」

 ラフが求めた握手に答える龍馬。笑う彼女の眼から細められた闇は消えていない。ぬらりと二人の間に割って入るのは蚊帳の外だったマクベル。咳払いをしながら自分も握手をと黒手袋のまま差し出した。


 「貴殿が…お噂は。」

 「裏闇に知られているとはね。」

 ふふふふふふと不敵な笑みの合唱が鳴り響く。中身がマクベルで無いのを知らないのは此処に居て彼女だけ、声も姿も仕草も性格も彼を知る者なら尚更だ。

 化かし合い、探り合い。受け継いだマクベルの膨大ともいえる記憶の中にでさえ【色無】という存在は名前だけ。


 三人の顔合わせも終わり、思惑孕んだ握手会も済んだところでゼアリスが手を叩く。

 「三人とも揃ったことだ、呼んだわけを話そう。」

 視線を集めた彼女は玉座から立ち上がると隣で控えていたビンへと合図を送る。どこからか取り出したのは巻かれた大きな地図のようだ、話は変わるがあの騎士はいつも何処に物を潜ませているのだろう。


 「お前達にはある村の調査を頼みたい。」

 それは意外な内容だった。滞在しているメンバーの中で自分が選ばれたということは戦闘に関するものかとも考えていたのだが、殺しでも無ければ危険地帯での探し物でもないと来た。何かある、そう身構えて龍馬は話しに耳を傾けた。


 「昔からここ帝都付近には奇妙な噂があってな。」

 そう言ってビンの広げた古地図を指さすゼアリス。帝都周辺を記した大きな地図の中で示したのは深い森と山脈の間にある山麓付近平野。

 もう数百年も前になる地図だという。近年発行されている地図では森の急激な広がりによってなくなった隙間、彼女の指さした場所にはかつて村があった。


 豊な森と山の恵みに囲まれたその村は名前こそない小さなものであった。街の喧騒から離れ、自然へ敬意を払いながら人々は暮らしていた。そんな村がある日、滅ぶことになった。


 昔話に語るには詰まらない、他愛もない無駄話。知る人も最早生きていないだろう小さな村が棄てられた、ただそれだけ。

 理由も何だったのか今では分からない。数代前の皇帝が何を考え村を焼き払ったのか、そしてその村が帝国にどれほどの恨みを抱いているのか。


 村があった場所は既に【迷い森】と呼ばれる木の海に沈んでいる。霧深い森の中、誰も立ち入らないような魔物の森の噂。それは、霧の中で村を見たという樵夫(しょうふ)の話が始まりであった。


 「滅んだはずの村が霧の中に姿を現したという。これだけではただの与太話、だが樵夫の話ではその村に人が暮らしていたという。そして村でもてなされ、土産を持ち帰って来たのだからだれも嘘だと馬鹿には出来なかった。」

 その樵夫が持ち帰ったのは見るだけで分かる高価に彩られた陶器の椀。貧乏な男では手に入れられるはずの無いそれは話に信憑性を持たせた。


 「そして無視できないのは話しの終わり。その男は数日の後、姿を消した。迷いの森へ木を刈りに、そう言った男の消息はその日を境に無くなったというわけさ。」

 いわゆる神隠しと言う奴だろうか。人一人がまるで霧に攫われてしまったかのようなこの事件。数百年前から帝都に続くこの呪いとも言える森の怪奇は、数十年に一人と被害は僅かであるため話題に上がらない。しかしそれは数十年に必ず一人、命が奪われているということだ。


 そして周期的に起こるそれを今話したということは。三人は既に察していた。目の前にいる彼女が何の繋がりもない話をする人間では無い事を知っている故に。


 「今朝報告があってな。不思議村へ専属庭師のリビアンが招かれた。」

 皆がゴクリと息を飲んだ。今の話を鑑みればそのリビアンという庭師は数日中に消息を絶ち、二度と帰ってこないということだ。

 ゼアリスは皇帝の座に着きこの話を聞いたその日から準備をしていた。人を代え毎日欠かさず迷いの森へと花摘みに。それがようやっと実を結んだのだ、彼女の笑うのも仕方ない。仕方ない、貴い命が欠けるのも彼女にとっては仕方ない。


 「ほほぉつまりその村が消える前にうちらが調査を、と。これはこれは面白い…っ!」

 この国には飛んだ人間しかいないのかと辟易する龍馬。鼻息荒く話しを理解して尚喜びの叫びをあげるラフグラッドが興奮を露わにした。


 「…そんなに面白いか?」

 「ええとも!人が立ち入るべきでは無い怪奇、人を誑かし誘い命を喰らう霧の村!土産と称して持たされる椀や壺は果たして何の意味があるのか、もしやまた村を見つけるための鍵?いやいや、いやいや!ははははぁっ!ああぁりがたぁあいぃ…キヒヒッ!」

 恍惚と傾げて笑う彼女の瞳が黒を強くした。深い闇が龍馬とマクベルを見詰めて微笑む。


 「落ち着けラフ。話は分かっただろうお前達には霧の村がいったい何者なのか、なんのために現れてどんな恨みがあって帝都に住む人間を連れて行くのか。謎の解明を行って欲しい。リビアンを失うわけにはいかない、そうさな期限は最高でも三日と言ったところか。」

 何も分からない村の謎を解明するのに三日などあまりに短いではないか。そう反論するのも簡単だった、しかしゼアリスの考えが分かってしまい力が抜ける。

 彼女はもし間に合わずリビアンという庭師が連れて行かれてしまおうと構わないのだ、そしてそれが龍馬に知られることさえもどうでも良いとそういう人間なのだ。


 元気よく敬礼をしたラフはぶつぶつと何かを呟きながら嬉しそうに謁見の間を後にする。三日の調査に何やら準備が要るのだろう。

 「憎いか、我が。」

 「別に。」

 龍馬の冷たい眼を軽く流し玉座に戻った彼女が笑う。その細められた眼は間に合わせればいいだろうと挑発しているように見えた。


 「マクベル。お前が呼ばれた理由は分かるな?」

 「ええ。その霧が混沌によるものなのかということ、そうであるなら。」

 「ふっ、分かっているなら良い。下がれ。」

 そう言われたマクベル、もとい黒の君は龍馬を一瞥して微笑む。ゼアリスに頭を下げ赤絨毯を音も無く進み大扉から姿を消した。弟よ、そう呼ばれなくなったマクベルはやはり彼女にとって空なのだろう。


 独り残された龍馬は目を閉じて鼻唄を唄うゼアリスと向き合う。機嫌が良いことだ。年月をかけた計画が実を結ぼうとしているのだから当然か。


 「俺はあのイカレた奴の護衛か?」

 「なんだ不満か?ふふ、あいつはここで失うモノではない。」

 まるでその時が用意してあると、そんな言い方に聞こえてしまうのは深読みのし過ぎだろうか。しかし龍馬の考えもお見通し、ゼアリスは当然と始める。


 「兵ら、延いては国民は全て我のモノ。使い方も終わり方も決めるのは我、お前に理解しろとは言わんよ。ここは我の国だ、ここに神いないんだよリョウマ。」

 「不憫、と断言出来ないのが癪だな。あんたが神の代わりってわけか、納得だよ。」

 この国には宗教と呼べるものが無い。皆信ずるのは国、そしてその主だけ。絶対的な君主であるからこそ絶対的な国が出来上がるのだ。これはゼアリスの言葉だがなるほど妙だ、彼女の絶対には神がいる。


 「はっはっはっ、理解しろとは言わないさ。お前は客人だ、難しいことは考えるな。楽しめよリョウマ。退屈凌ぎには丁度良いだろう?ほんの戯れさ。」

 「…はぁ。分かったよ、死ぬ気で護るさ。」

 「それで良い。くくっ。」

 何を考えているのやら、これ以上覗くのは深淵に近づくと同じ。諦めた龍馬は素直に彼女の命令を嚥下した。ここで諦めてしまうのは龍馬も面倒なことが嫌いであったから、それに加え彼女の言ったことが正しかったから。龍馬は退屈だった。彼もまたイカレていると、玉座で笑う彼女だけが気付いていた。


 「ああそうだ。」

 大扉に向かう龍馬がふと思い出す。話の途中からずっと気になっていたことがあった。

 「あのラフグラッドという…あれはなんの研究者なんだ?【色無】は専門家の集まりなんだろう?」

 遮光部隊【色無】、他国の暗部と大きな違いがあるその実は研究者の集まりである。光を嫌い闇に生きる、全てを知るのはゼアリスだけ。そこに所属しているというのだからラフも何らかの道に精通している人間なのだが。

  

 「ああ。人体研究家だよ。」

 「は。」

 意味の理解が遅れる。彼女の軽い口調、欠伸混じりのその声に振り返った龍馬を凶暴な笑みが迎えた。


 「拷問官さ。」

 サラリと告げられた事実に信じられないと瞳が震える。彼女の悪魔的な笑みはしばらく頭に残って消えなかった。


 

 「もう少しで森を抜けそうだ。」

 地図係のマクベルがそう言って三人の間へ古地図を広げた。少し拓けた場所で休憩をとる三人、辺りを見渡しても木、木、木ばかり。進む方向を見ても森が終わる気配は無い。やはり最近の地図に記されている通り森が広がり、村であった場所もなくなっているようだ。まるで村があったことなど隠すように。


 「骨が折れるな。」

 何しろ村があったというのは山麓と村の間。情報がそれだけではどこにあるかなど分からない。ここは迷いの森、鬱蒼生い茂る木々の海は小さな村など何百と入る広さなのだから。


 「いえそうでもありませんよ。」

 休憩に入ってから周辺を動き回っていたラフが突然間に割って入った。何やら背中の大きなリュックをごそごそと探している。目当てのモノを見つけたのか勢いよく引き抜いたのは何やら小さなティーカップのようだ。


 「それがあったか。」

 「はいっ。庭師のリビアンさんから預かってきました。話によれば霧に再び入れるやもしれない、これを持ち夜まで森を彷徨っていればあちらからお誘いいただきましょう。」

 森に入ってから数時間、既に陽も落ち始めて夜の匂いもしてきた頃だ。なかなかどうして、イカレているとは言え唯一調査の本筋を任せられた人間だ。しかしそれがあるならこんなに深くまで入ってくる必要は無かったのではないかと言いたくなるが、ぐっとこらえた龍馬とマクベル。


 闇近く、これ以上歩くのも危険だと判断した三人は切り株に腰掛けて夜が更けるのを待つ。

 月明りの下、会話はポツポツと村についてのこと。

 「彼女が覚えているのは、薬草を摘んでいる最中ふと物音に振り返るとそこに村があったということ。十と少しの小さな家が集まったどこにでもある村で、夜中に女性が一人は危険だと招かれたようです。」

 怪しいと当然彼女も思ったそうだ。しかし皇帝に不思議な事があったら身を任せろと言われていたため、大人しく従ったという。


 「古き良き暮らしの家には妙齢の女性と赤子の二人。温かい食事に湯浴みの用意と気持ちよくもてなしを受けたリビアンさんは帰り際このティーカップを受け取ったそうです。」

 引き留めるのを振り切り帰ろうとするリビアンを、仕方なくと見送る女性がお守りにと持たせたのがティーカップだと。お守りが食器であることに不思議と違和感を抱かなかったリビアンは村を出て少し歩き、振り返るとそこに村は無かった


 「まやかし…洗脳に近いものだろうか。違和に気づかせないというのならそのもてなしが本当であったのかも疑わしい。」

 マクベルの推察に二人も同意する。リビアンはラフにティーカップを渡す時、この綺麗な陶器をと言ったというのだ。この、ところどころが欠けて汚れたティーカップをさも高級な物を扱うようにそっと。


 「霧の魔法。ふふふこれは謎の解明が愉しみですね。」

 「他には無いのか?」

 彼女の興奮を無視して龍馬が問う。他、とリビアンとの会話で得た情報に意味を探るラフがまた何かに気づいたかのような顔をした。


 「そう言えば、」

 ラフが口を開いたとほぼ同時、三人の周りを薄い霧が取り囲み始めた。

 「来たか。」

 「あの、リビアンさんが笑いながらこう言ったんです。」

 ヒュッッと風を切る音が運んだのは鏃の研がれた木の矢だった。間一髪、眼に当たる寸前で龍馬が掴む。一瞬でも反応が遅れていたらラフの両目は眼帯に覆われていたことだろう。龍馬の気配察知能力を許すものでは無かった、しかしどういうことか全く意識の外から気配殺気臭い、弦を引く音すら無く放たれたのだ。


 「お呼びでない奴等にはもてなしも無いらしいな。」

 「いきなりとは不躾だ。それで、ラフグラッド。庭師はなんと言ったのだ。」

 続けろとマクベルが催促する。尻もちを着いた彼女を龍馬が引き起こし、辺りを警戒しながら三人はしだいに濃くなる霧の中。


 「そ、その村は…嘘吐きの村だって。」

 「なるほどな。」

 濃い霧の中、現れたのはおどおどと心配そうな顔をした女性。細腕は弓を引くには貧弱で、こちらを伺う表情はまるで、まるでこちらが悪いのではないかと思ってしまうような。


 「こんな夜遅くにお疲れでしょう…どうぞ私達の村へ。歓迎します…。」

 「嘘吐きの村、か。」

 抱えた弓を隠そうともせずに、女性は優しい笑みを浮かべてこちらに手を差し伸べる。

 戦闘態勢に入った三人に怯えるような顔が、嘘に憑かれた怪異に見えた。

最後まで見て頂きありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

不思議な事に巻き込まれていく龍馬、これからの展開をお楽しみください。ちなみにですがマクベルの呼び方で正しいのは【黒の君もといマクベル】となっています。中身がすげ代わっているわけですので、それが本名ということに一応なっております。ですので愛称としては【黒マクベル】と呼んでいただけるとグッドです!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ