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スターライト  作者: 土方新
爆葉樹編
4/21

4

 防壁の中、二武隊長のローズは次々に襲いかかってくるスターマンを拳で倒していく。枯草化していくスターマンたち。防壁外でも二武の隊士たちがスターマンと交戦している。異様に数が多い。


「いつもよりも数が多くないか」

「それ俺も思った」


 まだ喋れるだけの余裕はある二武隊士たち。第二武隊は六武隊の中で一番強い隊士たちが在籍している。強い者が集まるのではなく、隊長ローズの熱血スパルタ指導によって鍛え上げられているからである。過去に多くの隊士たちを七人衆に輩出している。

 爆葉樹に着いたイバラは地上に降ろされ、アネモネは上空から防壁の中を確認する。


「お前は四武の炎」

「イバラです」

「奴を説得できたんだな」


 防壁の中では本当にローズが一人で戦っていた。アネモネの存在に気づくローズ。


「やっと来たか」

「この数を一人で相手しようなんて何を考えている」

「囮ってのは弱い奴には務まらない。私は弱くない。適任だと思うだろ?」


 この状況の中、平気で笑顔でいられるローズ。彼女の強力な拳がスターマンにヒットする。イバラも防壁内に入ってきてスターマンと戦う。スターマンの数は増えていくばかり。


「だから、俺は組織ってのが嫌いなんだ。組織に従い、組織の為ならなんだってする。簡単に命を捨てるような真似をする」

「お前と私は全く違う。お前が何のために戦っているかは知らない。ただ一つ言わせてもらう」


 ローズは次々とスターマンを倒してゆく。


「私は六武隊に入隊した時から命を捨てている。そうでなければ、スターマンを倒すことも、この国で生きる者たちを救うこともできない。生半可な気持ちじゃ簡単に死んでしまう」


 アネモネは防壁内から離れていく。イバラは絶え間なく集まり続けるスターマンを不思議に思う。


「今から風を起こしてあんたとイバラを上空に浮かせる。気をつけろよ」

「ダメだ! アネモネさん」


 イバラの声は届かなかった。

 アネモネは胸の前で両手を合わせ、地面から風を起こす。ローズとイバラだけが上空に浮かぶ。そのままアネモネは強風を起こし、爆葉樹の葉を枝から切り離した。地上に葉が落ちたと同時に爆破してゆく。爆風で周辺に危害が出ないようにアネモネは上空に逃がした。

 作戦は成功されたと誰もが思っていた。

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