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スターライト  作者: 土方新
爆葉樹編
2/21

2

 アネモネが滞在している村へ向かう道中。


「他の隊って何武ですか?」


 シクラメンに尋ねるイバラ。この作戦はイバラの所属する第四武隊と女性が隊長を務める第二武隊で行う。


「女性の隊長って強いって聞いてますけど、大丈夫なんですか? 学者スターライトの研究によると、スターマンは比較的女性を襲っていることがわかっています」

「まあ奴は大丈夫だ。一人で囮をするって言っていたがな」

「えぇ!? 心配なんですけど」


 学者を目指していたイバラはスターマンについてある程度の知識を持っていた。シクラメンは背後を歩く隊士たちに顔を向ける。未だに納得できず、足取りが重い。だらけた空気は自分に似たと後悔するシクラメンだが、態度を改めるつもりはなかった。

 アネモネのいる村へと到着した第四武隊一行。村人たちは大勢で押し寄せた六武隊に驚いている。


「何かご用でも?」


 六武隊が来たと聞いて出てきた村長にシクラメンはアネモネの居場所を尋ねた。名前を告げてもピンときていない。


「彼はたしか、首にマフラーを巻いており、ロングコートでブーツを履いていたかと。どんな顔だったかは覚えていないんだが」


 村長はアネモネの容姿を聞いて思い出す。彼はいつもスターマンと戦っているとシクラメンに話した。


「で、彼は今どこに?」

「村からちょっと離れた場所……草原地帯にいると思う」


 村長の言葉を信じて、四武隊一行は草原地帯に向かう。


 草原地帯に近づくと空中に人影が見えた。さらに近づくと彼がアネモネだとわかる。


「ディオエナ!」


 隊士が叫ぶ。ディオエナは人一人を飲み込める大きな口が特徴のスターマンの一種。飲み込まれたら簡単に抜け出せないよう返しの牙がある。学者スターライトの研究によると、スターマンで一番多い種類はディオエナ。数ある種類がいるスターマンはディオエナが進化して誕生したと思われる。

 イバラがすぐに炎の力でディオエナを倒す。遠くからその様子を気にしていたアネモネ。スターマンが集まってくる。


「あんたら今すぐここから離れろ!」


 アネモネの言葉に従う隊士たち。彼は胸の前で両手を合わせ、地面から大きな風を起こした。ディオエナたちはアネモネの風によって上空に浮かぶ。


「刃!」


 ディオエナたちは見えない刃で斬られていく。ディオエナの枯草化した抜け殻が地に落ちる。上空に浮かんでいたアネモネが地上に降りてくる。


「俺は誰にも従わない。誰も従えない」


 アネモネは自身の口癖を発した。


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