馬鹿は言わなきゃ治らない、にアンダーライン引いといて
王子の癖にステータス低っ!
レベルの差を考えれば俺と基礎ステータスはそこまで変わらん。
ただし、やっぱり教師のステータス補正は大分低いようで、【王子】は凄まじい+補正が入っていた。なるほど、そりゃ教師は不遇職だわ。
ちなみに、オロカナ王子の固有スキルのレベルが分かったのは、俺の鑑定スキルが王宮の鑑定師より優れていたかららしい。
そんな風に鑑定をかけるためにオロカナ王子をみつめていると目が合う。
あ、やっべ。
「何をそんなにニヤニヤとこちらを見ている! 不敬であるぞ! 大体、お前は己のステータスの低さを自覚しているのか?」
オロカナ王子がさっきまでビョドナ王を失礼なまでににやにやと見ていたのに、にやにやオロカナ王子を見る俺は怒られる。理不尽な世の中ね。
「お前のせいで、この国は窮地に陥っているのだ。お前のせいで! わかっているのか!」
『君のせいでこの学校全体がピンチなんだよ。君分かってる?』
あ、やなこと思い出した。元居た世界で、俺が騒いだせいでいじめ問題が表沙汰になった時俺を責め立てる学年主任の顔と声がよぎった。いら。
「お前が伝説に聞く勇者や賢者であれば、この国を救えただろうに、よりにもよって教師! 教師など何の役にも立たん!」
へい、ギン。
(ん、なんだ? ……ああ、分かった。一気に情報を頭に送る。それなりにきついぞ。)
うわっと。あー、確かにこれは頭がガンガンする。
「何を急に頭を押さえて、なんだ、仮病か? 白々しい! そんなことをしても無駄だ! お前はこの国を救うために呼ばれた召喚者である以上、しっかりと働いてもらう! 最悪、奴隷として使ってやろう。教師よりもいい働きが出来るかもなあ!」
騒ぎ立てるオロカナ王子、それを流石にみかねたのかビョドナ王が声をかけようとするが
「はい、王子よろしいでしょうか?」
俺が先に挙手をして声をあげる。
ぴーんと腕を伸ばし、しっかりとした声で。
「なんだ?言ってみろ、教師。」
「何故、貴方はそんなに愚かな発言を繰り返すのでしょうか?」
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この作品の為に、長編や短編で修業兼世界観作りしているので更新間隔は序章終了後は、かなり空くと思われますが、それでもよければブックマークよろしくお願いします。
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