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「今日は暑いな。」
と僕はありきたりなセリフを吐いてみた、
「どうしたんですか、いきなり?」
目の前にいる少女、玉木 白が首を傾げる、
「いや、暇だからさ」
「だったら、早く私以外の部員集めて下さい。」
ごもっともです。
玉木 白、第一付属中学3年、ショートカットでどこか大人びた風貌に見える少女、なんて言うか僕より大人な感じの女の子、僕の後輩でここ文化部の部員、ここ第一高校は高校と中学が同じ校舎で、文化系の部活なら高校生と中学生が同じ部活動でも問題ない、なので屋上で暇そうにしていたところ、勧誘してみた、
「はぁ、あの時、柊先輩の勧誘を断われば良かったです。」
「なんでだよ」
「だって文化部(仮)だなんて聞いてなかったですから。」
「あ、あっれぇ~、言ってなかったっけ?」
「そもそも、部員が柊先輩と私だけじゃないですか。それにここ柊先輩のクラスの教室ですし、柊先輩、私を勧誘する時、好きなだけ本が読めるって言いましたけど、わざわざ図書室に本を借りに行かなきゃ行けないなんて聞いてないですよ。」
すいません、まさか部員を4人集めなきゃ行けないなんて知らなかったんです。あの時、必死に部員集めしてたら、1人で本を読んでるから、(これはチャンスだ本が好きそうな女の子だ)と思ってしまい。
「僕と好きなだけ本を読まない。」
などと言ってしまい、数分後には、
「柊先輩、部室はどこですか?」
「ここだよ」
「え、ここ高校生の教室ですよ?」
「あぁ、僕のクラスの教室」
「あのー、本は?」
「図書室に借りに行くんだよ、隣だし」
そのセリフを聞いた彼女の顔は、少し引きつった笑顔で、僕に怒りのパンチを放った、
まぁ、あの時の事は申し訳なく思っています。
そもそも誰も入ってくれないし、勧誘しても、(えっ、私、本読まないから。)とか(俺、漫画の方が好きだし。)みたいな感じで断られる、一応、白ちゃんが入った事で同好会に昇格したし、これでも良いかなぁって思ってしまいました。
すいません。
「じゃ、じゃあ、そろそろ終わりにして帰ろうか白ちゃん」
「……まぁ、いいですけど、これからどうするんですか柊先輩?」
「いつもの喫茶店に行こうと思うけど来る?、何なら奢るけど?」
「わかりました。では、お言葉に甘えさせて貰います。」
僕達は荷物をまとめて、文化部(仮)というなの教室を後にした、
ーー喫茶店トンキー
僕、柊泰斗の趣味の1つ喫茶店めぐり、その最中見つけたこの『喫茶店トンキー』僕達は、放課後いつもここで珈琲を飲む、中世ヨーロッパのような雰囲気で気に入ってる、
「すいません、アイスコーヒーのハード」
「私は、ホットのソフトを」
とお互い注文を終え、1~2分でお互いが注文した珈琲が来て、これからに着いて話しあう、
「これからどうします?」
「えっ?僕はこの後帰るよ。」
「そうじゃなく部員です。」
部員かぁ、まぁ、入学して1ヶ月経ったし、大体の人間は決めているだろう、今更、「文化部に入りませんか」なんて言っても、
(もう決めてます。)なんて言われるのがオチだろう、なんて、言ったらまた怒られそうなので、心に留めておく、
「柊先輩あの人なんてどうですか?」
「え?誰?」
「あの席に座ってる人です。」
僕は白が見ている方に顔を向けると、そこに居たのは、綺麗な黒のロングヘアで、誰も寄せ付けない雰囲気をした、僕が見知った顔だった、そう、椎名巴である。
「あの人、私達と同じ学校の生徒ですし。本が好きそうですよ。」
「残念だけど、彼女は文化部に入らないよ」
と言うよりも一応勧誘はしていたんだ、だが、いくら話しかけても無視されて、挙句の果てに蹴りを入れてきた、その時の彼女の目は、まるでゴミを見るような目だった、
「どうしてですか?」
「彼女は、多分1人が好きなんだ、少し前に勧誘したんだけど蹴りを入れてきたんだよ」
「………どんな勧誘したんですか」
「いや、僕は普通に勧誘したよ、『良かったら文化部に入りませんって』」
「いや、普通に勧誘して蹴りを入れて来るなんて有り得ないですよ、どうせ悪徳宗教みたいな勧誘したんでしょ、私の時みたいに。」
「えっ?そんな風に思われてたの、ひどい!?」
「酷くないです。」
僕は真面目に勧誘したつもりだけどな、そもそも彼女に関しては僕は普通に勧誘したつもりだった、(仮)を付けなかったのがダメだったかな?
多分、彼女は、1人で本を読むのが好きなんだろう、それか、人と関わるのが嫌なのだろう、なら、何度、勧誘しても結果は同じだろう、そう解釈した、
「柊先輩、柊先輩、あの人こっちみてますよ。」
そう言われて彼女の方を見ると、彼女、椎名巴がこちらを見ていた、こちらを睨んでいた、
「柊先輩やっぱり何か言ったんじゃないですか?」
「……かもしれないな」
彼女は、自分の客席を立ち上がり、こちらに近ずき、
入学以来1ヶ月ぶりに、彼女の声を聞いた、
入学以来1ヶ月、人と喋らなかった彼女の声を聞いた。
「………うるさい、お前ら」と