第一章 今、ここにあるもの
「おっはよー!きーらら!」
友達のみずきが私に駆け寄ってくる。
私、香月きらら。高校1年生で生徒会長なんだ。ちょっぴりドジだけど、良いことも悪いこともない、平凡な毎日です。
「あ、おはよ。」
そうだ、みずきこと野端みずきは私の大親友。あかるくて、優しくて、気遣いもできて、おまけに美人だからクラスの人気者。
「ねえねえ、昨日のTVみた⁉面白かったよね!!」
「あ、ごめん。私それ見てない…。」
ちょっと苦しそうにそう言うと、みずきは申し訳なさそうな顔をしてこう言った。
「あ、そうだったの!ごめんね!」
「ううん、いいの。やっぱりみずきは優しいね。」
「えー!そんなことないよ!きららのほうが優しいじゃん!」
いつもこんなかんじで毎日が進んでいく。
ああ、楽しいな。
実を言うと私は、幼稚園の頃、内気で気が弱くて、人と話すなんて到底できない子だった。
でも、そんなときみずきが助けてくれた。
『きららちゃん、なんでだれかとあそばないの?』と言った。
そして、『あそぶ子いないなら、わたしとあそぼうよ!』
そうみずきに言われて、灰色だった私の世界にたくさん色がついた。
それからの毎日は本当に楽しかった。外でかけっこしたり、雨の日はにらめっこしたり。そこからまた友達が増えた。
『みずきちゃん、きららちゃん、何してあそんでるの?実乃もあそびたい!』
『音羽もいれて!』
『あゆりも!』
そのころにはもう、私の世界はきらきらと輝いていた。
やっぱり、小学校が違ったけど、中学校はみんなと再会。高校も志望校がみんな一緒で今がある。
すると早速音羽が駆け寄ってきた。
「きららおはよー!」
「おはよう、音羽。」
音羽も元気だ。
またみんなと色々な話をしてチャイムを待つ。
やっぱり楽しい。
早速チャイムが鳴って何気なく席についた。
この後とてつもない悪夢が、私に待っているとも知らずに。
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