第十章 「お父さん」とお父さん
とうとう、全ての真相が明らかになります。
「お母さん、ちょっと話したいことがあるの。」
思い切ってお母さんに話し掛ける。
「どうしたのきらら。そんな血相を変えて。」
「この間話したペンダントのことで...」
そう言って私はペンダントを見せる。
その途端、お母さんはハッとしたような顔になった。
結局、あの後お母さんは「わからない」と言って話をはぐらかしてしまっていた。
「...分かったわ、全部話すけど動揺しないで。」
ドキン、ドキン
途端に心臓が早鐘を打ち出す。
そしてとうとう全ての真相が、始まりだした。
あの日、私は清志さん、きららのお父さんになるはずだった人と付き合い始めたわ。でも、
私は今社長の会社の前社長に思いを寄せられていたの。
その後清志さんと前社長が喧嘩して、清志さんは酷い怪我をして入院してしまったの。
その間に私は、前社長に無理矢理駆け落ちさせられて今の場所に居るわけなの。
そして前社長は清志さんをクビにして本社を移転させた。
でもその数年後、前社長が轢き逃げに遭ったの。
犯人は...清志さんだった。
当時私は妊娠していたから、全く動けなかったわ。そう、その時お腹の中に居たのがきららよ。
つまり、「お父さん」を殺したのがお父さんだったわけよ。
「これが、本当のきららのお父さんよ。」
お母さんが化粧箱からロケットペンダントを取り出して私に見せる。
そこに写っていた男の人は...優しそうな顔をしていて、ほんの少し私に似ている気がした。
「これが...私のお父さん...?」
「そう、きららに似てるでしょう。」
「...うぅっ...っ...」
どうしてかわからないけど、何かを感じて涙が止まらない。
「...うっ...わあぁぁぁぁぁん!」
「ぁぁぁぁっ...」
泣き続ける私を、お母さんは優しく撫でてくれた。
「お母さん。」
「なあに?」
「お父さんには...会えるの?」
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