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再走

作者: スランバーボーイ

タッタッタッタ...どのくらいそうしているだろう。一定のリズムで体が揺れ、一定のリズムで息を吐く。ヘッドフォンから流れる意味のわからない洋楽が頭を埋め尽くす。いつもの場所。池の周り。すぐ近くを幾多もの車が走っていることを、ともすれば忘れそうな静けさと穏やかさが未だに残る。わからないことがあるとここへ。なにも考えたくないとここへ。家を飛び出して。答えなんかあるのかと。あ、ほら。また余計な事を考える。同じやりとりが何回目だろう。タッタッタッタ...刹那、風がつよく吹く。脳内にきみを取り囲む自然の音がそっと溢れてくる。トン...。そうして何気なく顔を上げる。今日は確か満月。煌々と煌めくその姿に見惚れる。しばらく見てると、雲はその月を覆い隠してしまった。もう少しよく見ていたかったのに。そして、なぜだろう。でもその雲を大きく飲み込んで月の明かりが ぼんのりと見えているような気がする。その明かりがぼくを照らしてくれているような気も。前を向く。大きく息を吸い込んでーーータッタッタッタ...ーーー。今度は家に向かって。

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