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クズゲーム  作者: 葱ヲ
5/6

再戦

「5カードのラストバトル」と言っている時点で、勝負はまだあると悪ガキは思っている。


こいつはできる。流石だ。


でも、このラストバトルで勝つのは俺だ。


勝てる自信がある。



ーーー5分前。



考えろ。


考えるんだ。


、、、、、、、。



もしかしたら、、、。



悪ガキに勝てる!


悔しいが悪ガキは頭が冴える。


もう1枚の「5」の仕掛けに気がついているはず。


そうすると、手札に「5」は2枚だ。


あとは、3枚。


自然的に考えて、誰かから「5」を奪った。


それが正しい。


いや、奪う行為はふさわしくはない。


買い取ったんだ。


悪ガキは手持ち金のいくらかと交換したんだ。


それも3人と。


いや、もしかしたらバスの中ですでに誰かと、封筒ごと交換した可能性もある。


封筒を無断で交換は怪しいからネタをばらし、その「5」を金と交換。


さらに、会場でもらった「5」を交換。


とにかく、金で釣った可能性は考えられる。


悪ガキが5枚の「5」を手にすることは何通りも考えられる。


だったら、俺にもできるはず。


時間に余裕がないのは俺だけじゃない。


ここにいる会場の全員にいえることだ。


時間に余裕がないということは、それまでに金を手に入れなければならない。


とにかく、ここにいるみんなは金がほしいと思っている。


焦っている。


だったら、


俺の金を多少あげてもいい。


カードと交換するんだ。


俺も悪ガキみたいに、手に入れるんだ。


でも、手に入れるカードは悪ガキとは違う。


「5」なんかじゃ引き分けにしかならない。


そう、勝つためには


「A」のカード!


一刻も早く手に入れてやる。


会場の中から特に余裕のなさそうなやつに10万をあげて「A」を手に入れた。


これを2回やって、20万円と引き換えに「A」を2枚手にすることができた。


自分の「A」を含めて3枚。


これで「5」を相手に3勝できる。


悪ガキに勝てる!!


ーーーーーー


そして現在に至る。


カードを互いに伏せた。


「オープンする前にいっておくことがあるんだが」

悪ガキがニヤニヤしながら言った。


「俺の手札は全部5って知ってるだろ?なんで勝負をした?」


俺は答えない。


すると悪ガキが口を開いた。

「お前、馬鹿だよ。そんな理由を俺がわかってないとでも思った?全部Aに変えてきたんだろ!わかってるよ!気づいてるよ!お前馬鹿だ!」


オープンと共に悪ガキはカードを出した。


そのカードは、、、




「2」


Aを最善の一手で潰してきた。


「クククククク、残念だったな」

悪ガキがまたしても嘲笑う。



だけど、俺は嘲笑う悪ガキにいってやった



「残念だったな」



俺は裏向きに置いてある「3」を出した。




悪ガキの笑いが止まった。


「なんで・・・・・」

悪ガキは驚いていた。


「なんで、って1位のくせにらしくないな。そうだよ。お前が冴える人間ってことをさっき、思い知ったばかりだ。だから、俺も考えてみた。一歩、俺の方が上をいったようだったな」


「おまえ、俺の裏を読んで、2を出すことを読んで、3を出しやがったな!」


「そうだ。さっきお前は、5カードのラストバトルとかいったよな?どうやら違うみたいだぜ。互いに持ってるカードは5枚じゃねぇ。何枚かすらわかんねぇだろ。ここからが本当のバトルだ」


「面白い。面白いよお前。ここにいる連中はクズばかりだ。だけど、お前だけは認めてやる。だけど、勝つのは俺に決まっている」


そして悪ガキは「なめんなよ」と一言いって、封筒からカードをさらに出した。


ここからは、どちらが上をいくかのバトルだ。


運のバトルといえばそれまで。


だけど、これは読みのバトルだ。


俺は負けない。


絶対に勝つ。














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