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新しい砂時計

過去のお話なんでスト5にしてます。


須磨さんは美少女好きみたいですね。

「ミロはな、まあ俺も良くわからん」



正式な登録手続きをしに、あの店に後日来ていた。


その後少し須磨さんと雑談していた。



因みに最初にやってた謎の合図は事前連絡を面倒がるほぼミロ君専用みたいで、普通に行く日を事前に連絡して、店の前で電話したら開けてくれる。


これは夜中の入り方で昼間なら普通に雑貨屋として開けてあるのでそのまま店に入れる。

ただ普通の客が入っている所を見た事はないが…

雑貨屋としてはやはりやる気が見えない。



「ですねえ。須磨さんはどう言う経緯でミロ君と知り合ったんですか?」


「まあ、ゲーセンだな。」


「ゲーセン…」


こんなお爺さんが夜中にゲーセン…

何かミロ君より浮いてそう…

まあ普段の生活時間帯が深夜の時点で私なんかよりずっと色々若い。



「俺もそこそこ自信はあったんだがな。ミロがスト5の対戦で乱入してきやがってな。」


「はあ…」


「俺の春麗をボコしやがった。ストレート勝ちで」


「はあ…」


「あの野郎、卑怯にダルシムなんか使いやがって。腕伸ばすわ火吹くわ一撃も入れられんかった。」


「はあ…」


「悔しいから別キャラで負けた方が何でも言う事聞くって賭けてな。」


「はあ…」


「でな、今度は俺がキャミィで奴はザンギ…結果はスクリュードライバー食らって終了よ」


「はあ…」



よく分からないけど、多分負けたんだろう…


「でな、血の契約ってのやらされた訳よ。こんな死にかけのジジイにひでぇ野郎だ。」


それは確かにちょっと気の毒だ。



「んでな、奴の希望で定期的に対戦してたんだけどな、アイツ危なっかしいだろ?」


「はい…そうですね…」


「自分オトリにしてゲームみたいに襲うんだよ」


「…」


「だからな、俺がやられても仕方ねえ奴を遊び相手に宛がってやってんだよ」


「成る程…しかしミロ君に納品精算書が書ける気がしませんが…」


「まあ、アイツは遊べれば良いから金は要らんらしい。」


「そうですか…」


「その分コッチで貯金してやってる。何かあった時の為にな。」


「須磨さんは…世話焼きなんですね。私にも含めて。」


「まあそうじゃ無きゃこんな商売は出来んな」




そう言ってお茶をズズッと啜った。



「それでは、改めて宜しくお願いします。」


そう言って警察仕込みの深いお辞儀を須磨さんにした。



「おう」


と一言返事された。





この人の元なら働いてみるのも悪くないかなって思った。


あの時ミロ君を口封じに捩じ伏せなかったのは、まるでこの出会いに導かれる事を予感してたんだろうかと柄にも無くロマンチックな事を考えていた。



砂時計の砂は落ち切ってしまったけど、新たにミロ君の手でひっくり返されて新しい砂が落ち始めたようだった。





○○○○○○○○○○





「へえ!そんな事になってたの!」


洋子に報告していた。


「じゃあ、その内私も金欠になったら紹介して貰おうかしら?」


「そうねえ、多分私より洋子の方が上手くやりそうね。射撃も柔道も私より強かったもの」


「昔の事よ。今はお互い冴えない見た目のおばさんよ。あはは」


「そうねえ。うふふ」




「お待たせ致しました。イチゴタルトとアールグレイでございます。此方は砂時計が落ち切ってからお召し上がり下さい。」




「わあ!来た来た!」


「お互い相変わらずダイエットは眼中に無いわね。」


「そうそう、そんな事気にする相手もいないしね!」




「この砂時計の砂が落ち切った後にそのミロ君がひっくり返して新しく始めたのね。詩織は…」


「そうねえ。じゃあ洋子の砂時計は私がひっくり返してまた新しく始めさせるわ。」


「まあ、結局はろくな死に方はしないってのだけは分かるわ…お互いにね。」


「さあさあ、くよくよしないで、取り敢えず頂きましょ!砂時計は落ち切ったわよ!」







「そうね。ダイエットは明日からね!」


今回はあの家政婦の佐川さんのお話でした。

実はあの話を書いていた時からこの設定は考えていました。


中々周りを固めるキャラが作れなくて揃うまで寝かせていた感じです。


今回もチョコチョコ他作品から駆り出して来ました。「7つ星」でチラッと登場した佐々木の奥さんも今回しっかり書けて満足してます。


今回新たなキャラや色々キャラを増やせそうなアジトを作ったんで、今後の活躍に期待です。

あーいう店って昔から気になってたんで、実はこんなだったら面白いだろうなあと妄想してた事が書けたのも楽しかったです。


多分洋子と荒木父は面識ありますね…

この先出会うのか…どの様な対面になるのか…



元々普通の冴えない見た目の主婦の中年のおばさんの殺し屋って話が昔からずっと書きたいと思っていました。

おじさんだとそこそこ有るんですけどね。


やっぱり普段目にも止まらない普通のモブキャラが実は…みたいな設定が大好物みたいです私。


だって世の中に漫画や映画の主人公になる様な美男美女なんて選ばれたほんの一握りですから…


誰だって主人公になるって夢を持ちながら書いていきたいなあと思います。

多分需要は無さそうですが…



それではここまでお読み下さり有難うございました!

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