俺の高校
俺の通っている高校は他県にも名の知れている、有名で規模の大きな高校だ。
一人一部屋の寮があり、俺と天月はそこで寮生活を送っている。
クラスは一学年にA,B,C,D,E,Fの6クラスあり、1クラス40人となっている。
そしてこの学校には少し変わった制度がある。学年末の試験で優秀な成績を収めた上位40名はFクラスへの進級が確定される。
期末試験でどんなに低い成績だろうと、学生末試験で40位以内に入ればFクラス確定なのだ。
そう、俺と天月のクラスは2-F。教室を見渡しても頭の良さそうなヤツばかりだ。まあ俺は40位だからこの中だと一番下ということになるんだが...。
1年生はバラバラにクラス分けされているのだが、俺と天月は偶然同じクラスだった。
もともとはFクラスになんて興味もなかった俺だが、そんな俺に対して成績優秀な天月は
「また悠くんと同じクラスになれたらいいな...」
と言ってくれた。
こんなに魅力溢れる子にこんなこと言われたら、男は皆40位以内を目指すだろう。
そんなわけで俺も40位以内に入った。
しかし40位ピッタリなんて想像もしていなかった。40位以内だろうとは思っていたがまさかこんなにみんなのレベルが高いとは...。
俺が40位だと聞いた天月に
「ギリギリじゃん」
と笑われた。
それでも彼女は嬉しそうにしていて、その姿を見ていると心にグッとくるものがあった。
そして今に至る。
俺の前の席になった天月は毎日、座りながら俺の方に体を向け
「おはよう」
と言ってくるようになった。
俺なんかにかまってくるような理由はわからないが、俺は今高校生活を楽しむことができている。