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名前を決めて-コノキモチニ-  作者: 鏡恭二
【第1章】 名前を決めてーコノキモチニー

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11/13

金髪主夫との宇宙デートは突然に・・・

数日前、恭二から突然届いたLINEの通知。それに対して返信もされていなければ、具体的な約束もされていなかった。そこで一つの疑問が浮かんだ。

まどか「何時に待ち合わせればいいんだろう・・・?」

  受験勉強に、家庭での「いい娘」の役割。まどかは毎日忙しくしていた。だからこそそのメッセージのことも忘れていたーー金曜日になるまでは。

 痺れを切らした、まどかは、通学中の電車でLINEを送る。

 まどか「明日?何時にアンパンマンミュージアム行けばいいですか?」

 そのまま教室に入り、クラスメイトと軽く挨拶をし、席についた。

 一時間目の授業が終わり、教室には何気ない会話が飛び交う。

女子学生A「昨日彼氏にメール送ったんだけど帰ってこなくてさー。」

女子学生Bか「えー。それって脈なしじゃない?」

 いつもなら聞き流すような会話が今日は胸に刺さった。

 次の時間は国語。教師が小テスト宣言をし、生徒たちがざわつく中、まどかの目の前に問題用紙が配られる。

『棒線部aでの主人公の気持ちを15文字以上で答えなさい。』」

よくある問題。だけど今日は集中できなかった。

まどか(あのLINE......どんな気持ちでおくったんだろう........)

いつもなら冷静に分析できるのに、今日は自分の気持ちすら見えなくなる。まどかは深呼吸をして、目の前のテストに意識を戻した。

右ポケットのスマホが気になって仕方がなかった。


 一方そのころ、恭二は朝6:30起床。専業主夫の一日は早い。朝食の準備、蓮の保育園の送迎、掃除、洗濯、家電のメンテナンス.......行きつく暇なく時間が過ぎていく。

 夕食時、妻の結菜がぽつりとこぼす。

 結菜「今度の土曜、私仕事だから二人きりね。何するの?」

その時、蓮が口を開く。

 蓮「YoTube!!アンパンマン!!」 恭二「どれがいいんだ?」

恭二は笑いながらリモコンを手に取る。画面にはいつも通り、ばいきんまんと戦うあんぱんまん。

 恭二「よし。またアンパンマンミュージアムだな。」

これで5回目になる。だが飽きもせず、毎回楽しむ蓮を見て、恭二は微笑む。

蓮「ママ。アンパンマン。パパ。ばいきんまん。」

その言葉に結菜は吹き出し、恭二は呆れながらも笑って受け入れる。

その夜、蓮と風呂に入りながらの会話。

蓮「だだんだんかっこいいよね。」

恭二「ああ。バイキンマンはメカニックの天才だからな。」

 宇宙語を話す恭二に蓮は首をかしげる。

 寝かしつけが終わり、ようやくスマホを見る時間ができた。

恭二「あっ.......。」

 そこにはまどかからのLINE。『明日何時にアンパンマンミュージアムに行けばいいですか?』

 完全に忘れていた。

『11時にアンパンマンの銅像の前でよろしく。』

とだけ送り、布団にもぐりこんだ。


 翌朝、少しおしゃれをして、鏡の前に立つ、

上着はアイボリー系のふんわりニット、カーキ色の膝下フレアスカート、靴は白のスニーカー、デートとまでは言えないが、普段よりも少し気合の入った装い。

 母に見つからぬように嘘をついて、家を出る。

 まどか「ちょっと勉強をしに自習室に行くだけ。」

 まどかは、Google mapsでミュージアムの道を確認し、横浜駅から歩く、

まどか「あと5分.........急がなきゃ..........」

 その途中にマクドナルドに見慣れた後を見つけた。

金髪の男、そして小さな子供。

蓮「パパー。このトミカにシール貼って」恭二「またか。小さいんだよな、これ.....」

 まどかは呆れる。

 まどか「ちょっと11時にアンパンマンの銅像の前っていったじゃない。」

 恭二「おお。白石まどかだったな。何でこんなところに?こんなところで?」

 まどか「それ私のセリフだけど...........」

まどかは憤りながらも、蓮に頼まれてトミカのシール貼りを手伝うことになる。

 まどか「え....私が?じゃあ。やってみる。」

細かいシールに苦戦しつつも、完成したトミカを蓮に手渡す。

 蓮「わーい!はしご消防車だー!」

その笑顔に、まどかも自然とほほ笑んでしまう。

 恭二「じゃあ。行くか。」

恭二は立ち上がった恭二がふとまどかの服装を見て言う。

 恭二「なんだか、ずいぶん気合が入ってんな。」

まどかは頬を染める。

 恭二「でも、その格好で子供と遊べるか?スカートひらひらさせて。」

 まどか「え?蓮君も一緒なの?」

 恭二「もちろん。蓮アンパンマン大好きだからな。」

 まどかは複雑な気分になる。

 まどか(2人きりがよかったのに......)

まどかの視線の先には、川面に反射する太陽の光。

 まどか「専業主夫・・・だもんね」

 恭二「なんか言ったか?」まどか「なんでもない。」

そして突然恭二が提案する。

 恭二「服、買いに行くか。ユニクロで。」

へ?ユニクロ?突然、洋服屋の名前が出てきて驚くまどか

 まどか「えっ!?ユニクロ?」

 恭二「そのスカートじゃ動きにくいだろ。子供と遊ぶんだから。」

ときめきと困惑を抱えながら、まどかは二人に続いて歩きだした。

 まどか(どんな服・・・買ってくれるのかな。)

 恭二の不器用な優しさに、まどかは少しだけ心を許してしまいそうになるのだった。

 

【彼女、お迎えしました。】


 恭二「そうだ。最近。我が家に新しい「家族」ができたんだ」


 まどか「えっ!家族!犬?猫?可愛い~♪会いに行ってもいいですか?」


 恭二「犬?猫?そんなものは俺の興味の対象外だ。」


 まどか「...........は?.............」


 恭二「正解はこれだっ!!お掃除ロボット、だっ!!」


 まどか「...............ちょっと待って。ちょっと待ってその流れでそれ言う!?」


 恭二「名は千鶴。名づけの由来はあの伝説のヒロインーー「かの.....」」


 まどか「それ以上言わないでください!!各方面から怒られるから!!」


 恭二「ふんふんふんー♪今日は千鶴ちゃんのメンテナンスの日~♪ブラシを水で洗って、ダストボックスをピッカピカにするぞー。」


 蓮「僕も手伝うー。♪」


 恭二「よし!蓮行くぞ!!親子で協力して『千鶴』を光らせるんだっ!!」


 まどか(........この親子..........やっぱり宇宙だわ...............)

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