表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/474

記録89『VSイネ』


「うーん……せっかく作ったのに……でも科学というのは壊されてからが本番だよ……今までの常識をぶっ壊されてこその成長!」


興奮気味に惑は、有志が獣型木クリーチャー、人型木クリーチャーをアッサリと殺されてしまった。


「はあ、はあ!」

「有志! 無理をしないで!」

「無理をするなだって! 今無理しないでいつするんだ! シャイニャス! 君のお婆様の住む街をめちゃくちゃにした西院円惑を俺は絶対に許さない! 心配しないでくれ! シャイニャス!」

「有志……」


シャイニャスは、有志の言葉に感動する。


「私もだ! シャイニャス姫! 私は有志の勇者パーティーの仲間と同時にシャイニャス姫の騎士として仕えている! 私だって君のお婆様に世話になった! その雪辱を私が! 私達が晴らす!」

「私は有志のサポートとして仕える妖精だもの! 有志がそのつもりなら私が手伝わないわけがないじゃない! それに私だってシャイニャスの悔しさは分かる! 聖剣の妖精として森の精霊が汚されるだなんて許せないんだから!」

「私達エルフも妖精として進化した身……精霊を穢されるだなんて屈辱だよ!」


レイシャ、レティリア、テュリアメルも有志同様に怒りに震えていた。

そして、レイシャは有志と同じく前線で戦い、レティリアは聖剣の妖精として強化魔法や防御魔法を有志とレイシャに掛ける。

そして、テュリアメルも弓を使って遠距離攻撃を行う。


「ああああああ!!」

「ぐっがあああああ!!」


魚型クリーチャーは、水に潜り隠れ、隙を見て陸に上がると噛み付き攻撃や吸い込んだ水を水圧カッターのように放出する。

木のクリーチャーは、つるを使って相手を絡める罠のように張り、残ったつるで攻撃を仕掛ける。


有志とレイシャでつるや魚型の攻撃を防ぐ。

そして、テュリアメルの弓で追撃するつるを迎撃していた。

しかし、それでは間に合わないレベルでクリーチャー達の手数が増えた。


「糞! このままではまずい! こっちが先に持たない」

「頑張るんだレイシャ! きっと活路が見つかる!」


しかし、そんな希望は一気に絶望へと塗り替えるように大量の草に寄生された虫達が襲う。


「何コイツ等! 虫にまで寄生を!」

「いやあ! 防御魔法のお陰で大丈夫だったけど咬まれたところから根が生えてる!」


テュリアメルは、防御魔法を貫通して根に襲われそうになり冷汗を掻く。


そんな時だった。


「ファイアーエリアああ!!」


シャイニャスが呪文を唱えて周りに火の手が回る。


「!! これは!」

「っぐうあああああああ!!」

「があああああ!!」


一瞬にして、クリーチャー達に火の手が回り燃え散り始める。


「凄い……私達には何のダメージも苦しさもない」

「それにこの魔法は……まさかシャイニャス!」

「はい! 有志さんのホーリーエリアの構造を真似て活かしました! 上手く出来ていますか!」

「さすがシャイニャス姫……魔法使いの神童と呼ばれた者、神官としての魔法を扱えるといった凄い威力だ」


シャイニャスは、嬉しそうにしながら魔法を操る。


「凄いよシャイニャス! 俺達は確実に成長している!」

「ああ! 私だって負けられない!!」


レイシャは、剣を一旦収めて深く呼吸をする。

そして、そのまま一気に剣を抜刀して魚のクリーチャーと木のクリーチャーを一気に斬り刻んだ。


「凄い……レイシャも凄い! 剣で抜刀が出来るなんて!」

「まだまだだ……どうやら有志のいた世界の国の剣はそれに適してたんだろう……我等の世界の剣ではこれが限界だ」

「十分だよ! レイシャ! いける! このままいけばまだ生き残っている生存者を助けられるかもしれない!!」

「ああ! 絶対に救っ……」

「ニャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「げばう!!」


希望が心に灯ったその時、レイシャは九の字に曲がりながらそのまま吹き飛ばされる。


「何だ! 一体何が!」

「あれは……獣人!?」

「ニャハハハハハ!! 私の縄張りで何をしているニャ? 貴様等ここに入ったからには狩られる覚悟ぐらいはあるニャよねええ?」


目の前の獣人は、ケタケタと嗤いながら有志達を見据える。


-----------------------------------------------------------------


「さてと、クリーチャー達を使って良かった……なかなかに手の内が開示されていく……取り敢えずエレンはいっぱい観て戦いに生かしてね、次は君の師匠であるイネちゃんがネコちゃんモードで戦うから」

「はい、でもイネさん凄いですね……犬と猫の状態であれだけの強さかと思いましたが猫だけでもあそこまで強いだなんて」


エレンは、普段性に淫らなイネを見て軽蔑しているが、師としては尊敬していた。


「まあ、それでも犬の力が削がれているから力自体は少し下がっているかな? でもこの足場塗れの森では彼女の力が発揮されると思うからいい勝負にはなると思うよ?」


惑は、物凄く楽しそうにしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ