記録62『無法都市の現状』
「な……何だこれは……」
有志達は、無法都市を世直しする為に街へと入った。
しかし、有志達の目に入ったのはとんでもない光景であった。
「ああ！！ あああん！！」
「もっとだああ！ もっと声出せよおおお！」
「あああああああああ！！」
「良いぞ！ 良いぞおお！！ ああ！ ああん！ ああああああああ」
「見られてる！ 見られてるううううう！」
「しゅぎょおおおおおいいいい！！」
淫らとしか言いようのない光景であった。
「何なんですか……一体これは何なんですか！」
「気持ちの悪い！」
「誰もかもが人目を気にせず……いや……わざと見られるかのように行為に浸っている！」
「気持ち悪い」
シャイニャスとレイシャとレティリア、そしてテュリアメルも無法都市の光景に吐き気を催していた。
「思った以上に酷い……こんなの街じゃない！」
有志は、無法都市の現状に怒りを覚えた。
「おい！ 貴様！ その女性を放せえ！」
有志は、無理矢理プレイに励んでいる男に対して聖剣を向ける。
「ああ？ 今良いとこ……あああ！ 孕めえ！」
「ああああ！ 出来ちゃあニュウウウウウ！！」
男は、有志の言葉を無視して果てた。
「聞いているのか屑野郎が！」
「だからうっせつってんだろうがよおお！ ああ！ 罵倒が気持ちいい！」
有志の罵倒すらも悦び、それすらもオカズにすることで再び興奮する。
「俺が何処に発射しようが俺の勝手だろうが！ ほらあああ！」
「きゃあああああ！」
「シャイニャス！！」
男は、わざわざシャイニャスに向けて発射した。
「いやああああああああ！！」
「ぎゃあははははは！！ 見ろよ！ 白塗れだぜえ！」
「精純な色……素敵」
先程までプレイしていた女性も、ウットリとしながらシャイニャスに着いた液を見る。
「あああ……ああああ……有志以外のをおおお」
「貴様あああ！」
有志は、躊躇わず聖剣で男を斬った。
「あぶ！！」
「あら！ 斬撃プレイ！ 私も私もおお！！」
「このおおお！！」
「がばあ！」
二人は、あっさりと死んだ。
そして、有志はシャイニャスを抱き締める。
「糞……ごめん……守れなくて」
「ううう……いいのです……有志は悪くありません」
シャイニャスの体から汚い物を拭き取り、有志はシャイニャスに口付けをする。
「これで帳消しに出来るか分からないけど……でもこれでシャイニャスの心が安らぐならと思って……」
シャイニャスは、有志の心遣いに嬉しそうにする。
「ありがとう……有志……本当に有志は優しいです」
シャイニャスは、顔を赤くしながら嬉しそうにする。
「有志！ これを見ろ！」
「え……レイシャどうし……！！」
レイシャの指さす方向には、先程斬った男と女がいた場所であった。
しかし、信じられない光景を目にする。
「朽ちている……二人共……」
理解が追い付かなかった。
有志が斬ったのは、性に狂った男と女だと考えていた。
しかし、現実は違った。
「有志！ コイツ等！ 魔族だよ！」
レティリアの言葉を聞いて、やっと納得がいった。
有志が使ったのは聖剣であり、魔族にとっては致命的なダメージであり、その剣で斬れば魔族は朽ちる。
ペプリア国でも死体だった村人達は、西院円惑によって魔族となった。
元人間であった為か、朽ちるのは少し時間が掛かったが、戦いが終わる頃には全て朽ちて消えていた。
そして、先程斬った二人は、時間も掛からずすぐに朽ちた。
「まさか……この街がここまで乱れているのは……全て魔族に変えられているからか！」
「まさか！ 無法都市は犯罪者の街！ そんな簡単に落とされたというのか！」
「でも、街の人達が全員挿げ変わっていると考えれば理屈は通ります」
テュリアメルも、恐怖しながらも答える。
「なるほど、通りでこの街の魔力が悪意に満ち過ぎていると思った……無法都市はこんなものなのかと考えていたけど……魔族ならこれ程の悪意の魔力濃度があっても納得がいくよ」
「糞！ 無法都市とはいえ遅かった！ 魔族によって更なる悪の街へと変わってしまった！」
「まさか！ 売られた奴隷は魔族に！」
テュリアメルの不安そうな表情を見て、有志は頭を撫でる。
「大丈夫だ！ きっとまだどこかで生きている！ 俺がきっと助けて見せる！」
「有志……ありがとう」
テュリアメルは、有志に撫でられて落ち着いた表情になる。
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「アルマダ様ああ！ もっとおおお！！」
「我々が奴隷になったのはアルマダ様に会う為だったんですねええ！」
「さあ！ 10Pよ！ エルフちゃん達！」
奴隷となったエルフは、女も男も全員がアルマダの虜になっていた。
