後日談『世界は……』
エレンが目を覚ますと、そこは懐かしの村、そして自身のベッドの上であった。
兄が、自分の為に作ってくれた大切なベッドである。
そして、近くには、ボロい人形が置いてあり、死んだ母が作ってくれたものである。
「どうしてここに……私は一体……なんだか悪い夢を見ていたみたい……」
そんな時であった。
「エレン! 起きたのか! 大丈夫か?」
「エレンちゃん! 良かった! 木から落ちたと聞いてびっくりしたのよ!」
「エレン! ああ! 愛しの娘エレン!! ようやく目覚めたか!」
エレンは、呆けながら声を掛ける者に目を移す。
「お父さん……お母さん……兄さん」
「どうした? 死人に会ったような、そんな目で見て……本当に大丈夫か?」
「!! 疲れているの! しんどいの? 何か水でも飲む?」
「そうだ! 無理はいけないぞ!」
「……ううん……何でもない! もう大丈夫だから畑に行こう!」
エレンは途端に、最初に考えていた事がどうでもよくなった。
(そうだ……父さんと母さんと兄さんが死んだなんて悪い夢だ……悪夢だったんだ! 私は何を考えているんだろう……)
「そうか? それなら良かった……そんな事より! まずはお祈りが必要だ! エレン!」
「そっそうでした! うっかりしてました!」
(お祈りをしないとダメなのに……でもなんで少し抵抗感があるんだろう……)
しかし、エレンは気にせずに立ち上がり教会へと向かった。
「さあ! 祈りを捧げよう!」
「我々を常に見守り弄るイネパパママ様……今日もどうか我々を貴方様の性癖で弄りまくってください」
「弄りまくってください」
「弄りまくってください」
「弄りまくってください」
家族が祈りを捧げると、目の前にイネが現れた。
虚数神イネ。
この世界を常に虚数の全てで、自身の性癖で愛を与え続ける神である。
イネは微笑みながら伝える。
『世界は性癖だ……それで君を愛すよ』
HappyyyyイネネネネEnd
それでは皆さん!
また次回作へ!




