記録443『救出劇……失敗に終わるけど:逆拉致』
「さてと……僕の目的を聞いている間に捕まった諸君! 君達を回収できて本当に良かったよ……いやあ……研究の第一段階クリアー!」
「くう!」
「貴様等ああ」
「おやあ? 教会連中がそんな汚い言葉を使っても? 神に嫌われちゃうよおお?」
すると、司祭はニタリと嗤う。
「神も貴様を憎しむことを許してくれる」
「出たよ! 神が許してくれる!! じゃあ その信仰を貰おうか! っと! その前に! 君等の信仰の厚さを試す……聖教国家と呼ばれてるんだ……詐欺師集団だったら困る」
「何だと」
そして、惑は司祭達をある場所へと連れて行った。
「ここは……マッゾ族を保護している施設」
「それがどうした! マッゾ族の笑顔でも見せようというのか!! それはとても誇らしい!」
「ふむ、それはどうだろうか?」
そして、惑が扉を開けると、苦渋の表情をするサド民の王とマッゾ・マアアゾの悲しそうな表情があった。
そして、中を見ると信じられない光景が映っていた。
なんと中にいるマッゾ族は全員漏れなく頭から大量出血して即死していた。
「貴様等! 一体何を!」
「ふむ、これは自分で頭をぶつけて自殺しているね」
「!! 嘘だ!」
「君等はマッゾ族の特性を何も理解していない」
「何だと!」
司祭達は、憎しみの表情でサド民の王を睨む。
「簡単だ、彼等はある一定期間虐げられないとああやって自身に罰を与える……しかし加減なく頭を壁に思いっきりぶつけたんだろう……頭蓋骨を破壊されて死んで逝っている……全て君達のせいだ」
「あはあ!! ふざけるな! 貴様等が殺した殺した殺したああああああアアアアアアア! 殺したんだあああああ! このゴミ共おお! カス共おおお! よくもよくもよくもおおおお!! 人の命を何だと思っているううう!」
「おいおい、この光景で何処に人の関与が見える……明らかに自分でぶつける為に……」
「黙れ黙れ黙れえええ! 我々は正しい! 正しいことをした! 神の御言葉を聞いて神の命に従った!」
「つまり神のせいだと?」
「違う違う違うううう!! 許さん! 神の冒涜をおお! 糞下種共めえええ!!」
そして、司祭達は一切惑達の話を聞こうとしなかった。
「うむ……よし合格だ! 神の信仰は途切れていない! 心がそう言っている!」
「そして、私の魔法で! セイクリッドバインド!!」
「え! ああなあ!!!」
そして、全ての聖教国家人々は惑達によって拉致された。




