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記録440『守る為だよ』

「何だこれは! 放置プレイか!! 全く!! 虐げられるって最高だな!!」


マッゾ族50名は、嬉しそうにしながら大部屋に連れられていた。

しかし、司祭達は首を振る。


「貴方達は皆保護されたのです……もう苦しめられる事も絶望する事も虐げられる事もありません、子供も大人も男も女も老人もここで何不自由なく暮らす事が出来ます、そして神を信じる事が出来るのです」

「その通り、この保護により貴方達は人並みの生活を送れるのです……神に感謝を」


『………は?』



マッゾ族は50名、ポカンとした。

そして、一斉に不評不満を述べる。


「ふざけるな!」

「何で虐めてくれないんだ!!」

「虐げられるのが私達の悦びなのに!!」

「ねえママ、ぼくよっちゃんに明日お尻を引っ叩いて貰って馬車で引き摺り回して貰う約束をしてるんだけど」

「大丈夫! きっとよっちゃんに引き摺り回して貰えるわ」

「何と言う事だ……彼等は虐げられることが当然となっている」

「こんなのは普通ではない……異常だ……だがもう大丈夫だ……我々が君等の心を真っ当にして見せる」

「はああ!! 何言っちゃってんだよ!! 俺等をここから出せ!」

「そうだそうだ!」

「明日やんちゃなBOY達に強姦される予定なんだから!!」


その言葉を聞いて、司祭達は悔しそうにする。


「女性を何だと思っているんだ……」

「ああ……許せるわけがない」

「えええ……」


マッゾ族は、サド民とは違う話を聞かない系に初めて会った。


「そんな……俺達はこれからどうすれば」


絶望するマッゾ族に、司祭は答える。


「大丈夫……もう大丈夫です……これから普通という暮らしを知っていけばいい」

「いやそういう事じゃなくて……」

「分かっています」「分かってねえよ……」


何度言い返しても、マッゾ族には理解出来ない常識を述べて、話も聞いて貰えない。


「これで貴方達は救われます」

「神に感謝を……」

「では温かい食事を持ってきます」


そして、ドアを締められてしまった。


「え?」

「え? マジで?」

「どういう事……」

「ままあ……よっちゃん」

「……うん……サド族が来てくれるは……そしてまた虐めてくれる……はず?」


不安を抱えながら、マッゾ族は待ったが、

来たのは、司祭が持って来た温かい食事だけであった。


「さあ、これをお食べ下さい、心配しなくても毒など入っておりません」

(入っててほしかった)

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