記録432『いざ! 信徒達の集まる国へ!』
「聖教都市は崩壊した……まあ僕の責任だけど……もう信徒はいない……」
惑は、何となく悲壮感漂う事を言いながら遠い目をしながら、壊滅した都市を見る。
「え? 私が何の為に諜報員としてあそこに潜伏していたと思っているの? シスターや司教から秘密の完全無欠の聖教国家が……」
「ほう……聖教国家とな……」
「うわ……」
「うん……分かる……凄く嫌な予感がする……きっとその聖教国家も近いうちにぶっ潰れるんだよなあ……」
すると、天井からプランが顔だけを出して話に加わる。
「でも惑が滅ぼした国って別にそこまで多く無くない? リザルの件でリザードマンの里と聖教都市ぐらいだし……大体無法都市もぷー子ちゃんの件も天山有志が原因だったような」
((しれっと自分が滅ぼした国の事ハブてやがる……))
二人は、プランが可愛いからか、余り突っ込まないようにした。
「確かに……世界を守る側がぶっ壊し率高いような」
「惑も人の人生を狂わせているだけで国を亡ぼすような事は……まあうん……そうだね……あまりないね」
「私の村も天山有志のせいで壊されたからペプリア国は私の兄さん達の力で潰しただけだし」
「そこは君の村の非になるんだ」
イネの言葉に、エレンは瞳孔を広げながら答える。
「当たり前じゃない……あれは私の兄さんの力……村の力なの……惑さんは手を貸してくれただけ」
「そうそう! 僕は貸しただけ!」
そして、聖教国家の地図を取り出した唯聖は、記を付ける。
「ここまで一気にイネさんの力で行きましょう!」
「そうだねエ! 彼等の脳髄を取り出して信仰だけをさせて上げれば! 効率よく信仰聖魔力を取れる! 何! 僕達が良く豚とかにしているストールに打ち込めば良いんだ!」
「そうそう! 生物の食物連鎖! そう考えればまだ優しい方だよ! 生きたまま信仰を収穫するだけなんだから!」
「信仰を収穫って……」
「植物かな?」
「私の事?」
 




