記録428『皆の頭をスパパパーン!!』
「皆の頭をスパパパーン!!」
唯聖の元気良い掛け声と共に、持っていた剣で、周りにいた信徒やシスターの首を撥ねた。
「!! ぐ!! とっも……み!!」
唯一、ウィリアムだけが、その剣を防いで持ち堪える。
「うふふふふ、うふうふふふふふふふふふふふふふふふ!! うふふふははははははあははははははははあっははははは!!」
唯聖は、大嗤いしながら転げ回り始める。
「あああ……血の雨……薄汚いい信徒共の血の池地獄!! まさに地獄絵図!! あああ! マジ最高だわああ……これぞ神となった私が最初に齎す神の祝福よ!!」
「ああ……ああああ……知実……いや違う……お前は誰だ!! 一体知実に何をしたああ!!」
剣を構えて、ウィリアムは怒りのまま襲い掛かる。
「ああ……まだいたんだ……知実……知実……ああ! 知恵の実のことおお? それなら美味しかったご馳走様ああああ!!」
しかし、当然のように襲い掛かったウィリアムは、赤子の手を捻る様に往なされて、そのまま壁に激突する。
「ぐうが!!」
「あらあらあら、ヤクザに教わった武術が効くなんて……無法共の技術が届くなんて……騎士道って奴もまだまだねえ……騎士童にしたら? 一掃の事」
「ぐううう」
昏倒寸前のウィリアムは、唯聖を睨み付けるが、耐えられず意識を失う。
「お帰り唯聖ちゃん」
「……私の剣を避けた……いや……見覚えがある……もしかして竜衣ちゃん!!」
「そ!! 竜衣!! 私だよ!!」
二人は手を取り合いながら、懐かしみ合った。
「久しぶりいい!! 私が久しぶりに出た時の……ここに来る寸前に話してたよね!! あれ? どうして成長してるの! 大きくなってない? 15歳くらい?」
「うん! 私惑さんと唯聖ちゃんが来る10年前にこの地に立ってたの!! ああ! あああああ!! また唯聖ちゃんと惑さんに会えるなんて! 本当に素敵良い!!」
「兄さん元気かなあ……兄さんに届けなきゃいけない知恵があるんだよねえ」
「神の事だよね! 私も準備手伝ったんだああ!」
「まじまじ!!」
「マジンゴ!!」
二人は、スラングな会話を続けた後、落ち着いたのか息を整える。
「ふううう……さてと……まずは惑兄さんに会わないとね」
「懐かし話もその後で!」




