記録415『ジャッチメント』
「ジャッチメントラブセイクリッドヒール!!」
「!!」
「これは! 一体!!」
周りにいた人達は、一瞬にして塵にしたママンハッハーではあったが、その全てが一瞬にして完全回復した。
「おれ……今死んだよな」
「でも痛みも苦しみも何もかも痛み自体が何もない……精神的な苦痛すらも」
「馬鹿な!! そんな! 都合の良い! いや……それは問題として見るな! 私! 絶対に勝たないと!!」
勝とうと常に考えるママンハッハーにとって、勝利条件として今現在を悲しむ時間はない。
勝とうとする為に、の行動に向かわないといけない。
「やばいやばい! 完全回復するなら有象無象を殺しても意味がない! しかも……私自身の傷は治ってすらいない……なら……まず聖女を! 聖女を殺せえ!!」
一瞬にして、聖女との距離を詰め、そのまま攻撃に移る。
「貰った!!」
「無駄よ」
聖女の首を斬ったが、しかし一瞬にして綺麗に治る。
「おいおい、どう勝てばいいのよ」
(パパンカツは蘇らない……絶対に! このジャッチメントラブセイクリッドヒールは私が敵対した者に効果がない……)
そんな事を考えながら、知実は集中する。
「ふざけるなよ!! 私がこのままああ!! 負けるかあああああああああああああああああああ!!」
絶叫しながら近くにいたウィリアムの腕を斬り、回復する前に投げる。




