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記録408『FINALROUND2』

「うがあ! ぐぐああ!」


ウィリアムは、涙目になりながら鼻を押さえる。


「ウィリアム! 大丈夫!! ラブセイクリッドヒール!!」

「ぐ! ああはあはあ……」


ウィリアムの鼻は、再生して元に戻る。


「あら……再生が速い……愛する者であれば効果が高いのかしら……」


ママンハッハーの分析は正しかった。

ウィリアムの体中の傷、更には気力体力全てを回復させる。


「凄い……凄いよ知実! 苦しかった心まで癒されるようだ!!」

「ウィリアム! 良かった……本当に……」

「知実!! 倒そう!!」

「はい!! ラブセイクリッドストロング!!」


そして、ウィリアムの筋力、技術、更には全てのステータスが極限まで引き上がった。


「凄い! 凄いよ知実!!」

「凄いのはウィリアムですよ!!」


ママンハッハーは、その姿を見て奥歯を噛み締める。


(まずいわね……これは……愛によるステータスアップはある意味では二人の愛により引き出された能力……これは私の破棄が出来ないタイプ……貰いものではなく築き上げた者達二人の創作……でも私は勝つ……伊達に冒険者をしてはいない)


そして、ドラゴンキラーを構えて二人を見据える。


「来なさい……勝つのは私……あんた達如きの愛に私のきゃわいいパパンカツへの保護愛は負けたりしないわ……」


睨みながら剣を振るった。


「スラッシュか!! しかもただのスラッシュじゃない!! く!!」


ウィリアムは、受け止めた瞬間、ママンハッハーのスキルを切り裂いた。


「すごい……この力……負ける気がしない……」


ウィリアムは、一瞬の速度でママンハッハーに詰め寄る。


「くら……」

「ふ!!」


ママンハッハーは、剣を手で受け止めてそのまま脇腹を刺す。



「っぐ!!」


痛みを与えられるが、すぐさま回復する。


「剣が……押し戻されるか……どんな回復方法だよ……」


ママンハッハーは、怒りに満ちた様な表情で、二人を睨む。


「負けるか!! 勝つぞ! 私は!!」

「ラブセイクリッドバインド!!」


光の紐で、ママンハッハーを拘束しようとするが、蛇のように避けられた。

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