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記録383『花粉実験』

「うう……ううう」

「聖女様!」

「聖女様!」

「これは一体」

「何があったというのだ!」


信徒やシスター、そして大司教が来ている時に、知実は潰れそうになっていた。


「シスター……この状況は一体……どうしてこのような事に」

「大司教……貴方も知っているでしょう……西院円惑……」

「あの男……やはりあの男なのか……」

「そうです、イネ、プラン……その二人を使って人々を変えてしまった」


その言葉を聞いて、大司教は苦悶の表情を浮かべる。


「あの子供を産む者達は……西院円惑が行ったというのか……悍ましい……狂人め! あんなのは神が望んだ世界じゃない! 邪悪な奴め!! どうしてあんなのが勇者様と共に……天山有志様と共に召喚されたというのだ!!」


大司教は、怒りが抑えきれず、大声で吠える。


「大司教様落ち着いてください……その為に聖女様を」

「壊れかけではないか!! こんなことになるなんて……どうして……奴さえこの世界に来なければ……いや……ファルトコン王があの男を召喚された時点で死刑にすれば……死刑にしていれば奴による最悪は訪れなかった……悔やんでも悔やみきれん」


拳を握りながら、涙を流していた。


「私の娘が……私の娘までもが……子を宿した……天の光でイマジナリーは消したというのに……それなのに……不思議な香りのする花を吸った時点で……腹が膨れて……」

「待ってください……イマジナリー以外で……」

「そうだ! さっきだ!! だから私がここに来たんだ! 分かるだろ! あの状況も……」

「それは……それはまだ確認されておりません……どうして」


シスターは、唖然としながら恐怖に震える。


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「次は花粉実験!! 体を合わせてみたけど……うーん……私には分からないなあ……正直花粉で受粉した時の方が興奮するけど」

「えええ……そんなもの?」


イネは、少し不満そうにしながら落ち込む。

しかし、プランは嗤う。


「君の体験はしたよ、次は私がする番だ」

「うーん……うん」


イネは仕方なさそうにしながら頷く。


そして、プランはイネに花粉の出し方を教授する。


「まずはね、種となる精子を粉末化させるの」

「え……フン!! 出来た!!」

「嘘でしょ! そんなバカな!」


エレンは、イネがいとも簡単に精子を粉末化したことに引いた。

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