記録379『植物人間』
「いぎいいいい!! もうもうもうううう!! どうしてこうなるうう!! だけどおお……まだまだだ……私が……私が今度は種をまく……そしてええ……わたしがあああ!! 次なる種子の親となるうううう!!」
そして、その声は突然消えて、咲いていた花が、突然綿へと変貌してそのまま飛び去った。
「種! 種! 種ええええ!! さあとべ!! いけ! そして全てに植え付け!! そうすれば私は更なる力を手に入れる!!」
「これは……そんな……」
「間違いない、これは……倒したはずなのに……生きていたというのか……」
「寄生ドライアド……プラン……」
その言葉を聞いて、騎士団も魔導師団達も唖然とする。
「そんな……あんなに犠牲を出して……それでもだめだというのか……」
「あの戦いでどれだけの人が死んだというのに……」
「それでも……生きていたというのか……」
皆の目の光が、失われ始めた。
「まさか……西院円惑が……何かしらの方法で……復活させたというのか……許されない……そんな事は許されて言い訳がない!」
そして、怒りに満ちた目で、狂気の目へと変貌させた。
それは、聖騎士、聖魔導師団の目ではなく、憎しみ、憎悪、怒り、絶望に近いものであった。
「ダメ! それは! ダメえええ!!」
しかし、誰の目にも耳にも、知実の姿声が見えなくなってしまっていた。
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「おお……育ったなあ……」
「本当に成長するんだ……あそこから」
「流石ね!!」
惑、イネ、エレンは、目を輝かせながら見た。
「フフフ……今ならイネさんの力……いや……エレンさんの力を完全に理解出来るわ」
「プランちゃん……大人になったね、ああ……なんて厭らしい体をしているんだい……そんな……そんな厭らしい体してからに……僕を誘っているんだね……仕方ない……しゃぶれ」
イネは、自身のホースを出して命令する。
「ふ……いいわよ」
「!! ダメよプランちゃん!!」
そして、プランは寄生植物にしゃぶらせた。
「おおO!! おおおおおおおおおおおお!! 消化液とその花粉とねばねば感が僕のホースを扱き上げてつぼみが窄めて!! あああ! なんというハーモニー的素晴らしいプレイだあああああああああああ!!」
という幻覚をイネは見せられていた。
「すごいね、プランちゃん……幻覚作用のある花粉を吸わせて一人でイカせるなんて………」
「ふふふ、本当のプレイは実際にしなくたって出来る……それを教えてくれたのはサクラン・ドウ……これがこの子の本当の望……」
「違う」
「え?」
イネは、悔しそうにしながら立ち上がった。




