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記録355『憤怒の矛先』

イナミから飛び出した何かは、異常なまでに攻撃的で、周囲の物を壊しながらエレンに近づく。


『じねええええええええええええええええええええええええええええええ!!』

「ヤバい!!」


エレンは、何とか攻撃を避けながら捌いた。


「うわあああおおおああああああああ!!」

『いぎいあええええええええええええええええええええええええええ!!』

「おい! アンネート! あれ用意しろ!!」

「うん……流石にこれは……」


アメナガスは、アンネートにある物を用意する様に伝える。


「ちょ! いっだ!!」


エレンは再び、バラバラに切り刻まれた。


「いだだだ」


エレンは、瘴気で何とか体を修復させた。

こんなに早く修復できたのは、初めての事であり、ある意味成長とも言える。

しかし、その成長をさせても、エレンはイナミに勝てる様子はなかった。


「やばいやばいやばい!! 勝てない勝てない勝てないいいい!!」


徐々に、エレンの心は、恐怖と絶望に塗りつぶされていく。


「どうすればどうすればどうすればあああ!!」


必死になって、勝機を探していた。


「あ!!」


そして、エレンは見つけた。


地面に落ちていた煙草を拾った。


「火!! 火!!」


そしてエレンは、火をつけて煙草を投げ捨てた。


『がう!! が!! がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!! たばごおおおおおおおおおおおおおお!! 滅してやるううううううううう!!』


イナミは、火のついた煙草へと向かって直進した。

そして、エレンはその隙に倒れているイナミの方へと向かって心臓辺りに、剣を突き刺した。


「ぐぶ!!」

『がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』


そして、そのままイナミから出た者は消滅した。


「おお……」

「勝った」


イナミは、しばらく動かなくなった。


「え……勝てたの? なんだか反射的に刺したけど」

「まあ大丈夫だよ、魂はここでは勝手に修復するから、君自身は多分元の世界でも出来る……でももう少し遊ぼう……次はロメイトやハウネウス、ナリアとノリアを倒してみようか?」

「え!! ちょま!!」

「行くよおおお!!」

「わああい!!」

「楽しみだねエ……美味しそう」


その後、エレンはボコボコに殺されまくった。

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