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記録353『感情の理解と行動の理解』

エレンの心の中に、殺意、怒り、やるせなさが大量に入り込む。


(これは、少年の全ての感情……この子は私と同じだ……村を、兄さんを、大切な者、全て理不尽に奪われて、それでも私には力がなくて、でも復讐したくて、敵わないという矛盾の苦しみ、この子の苦しみは私と同じだ……そうか……今の私にこの想いが入ってくるのはこの瘴気があるからだ)


瘴気、現代では空気に流れる毒気、ファンタジーでは魔物の元となる怒りや憎しみの心である。

そして、少年の心の中にも瘴気の元となるものがある。

それ等は、現在エレンは扱う事が出来る。

誰にでもある心の瘴気を操る。

自分が思うまま操るように感情をコントロールするイメージする。

それがエレンが扱う瘴気の緻密さを作り出す。

生み出していく。

感情のコントロールは、惑から習った。

怒りの感情を爆発を上手く使う方法である。

感情は武器になる。

その感情を上手く乗せて使う。

その緻密さを、身に付ける。



今。



「入れ」

「うぎぎ!! あがかば」


少年に瘴気が、入り込む。


そして、ドンドンと体を蝕むように体を包む。


そして、少年は黒い鎧に包まれる。


「壊す翼千切る切り刻む……止まらない破壊衝動が」

「いけ」

「アがあああざあがいあ!!」


奇声を上げながらイナミを襲う。


「うおおっと!」


想像よりも強い力で、イナミに剣を向ける。

しかし、イナミは技術で対抗して、その場で転ばした。

そして、そのまま身動きの取れないように拘束した。


「いきぎぎき!」

「関節は意味がない、ならこうだ」

「みみみみみ!」

「すご、イナミ魔力の流れごと拘束した」

「暗殺の仕事の中魔力は厄介だった、特にスキルは」

「それで」

「なら流れごと拘束すれば使えないし人以上の力は使えないし……それが一番有効……悪魔の力はまだ難しいけど……それなりに捕まえられる、今みたいに」


イナミの成長性を見て、アメナガスとアンネートは、少し興味深そうにするも、すぐにエレンへと視線を向ける。


「君も凄いね、相手の感情の情報で行動も全ての根幹として支配出来るという感じだね、まあもう少し精度を……」

「ふぬぬぬなぬ!」

「へ? ちょ?」

「ちょ! まっ! 魔力が無理矢理流れて!」


イナミの拘束を少年は力づくで解き始める。


「うわあ!」

「アがああああ!」


そのまま、イナミは吹き飛ばされる。

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