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記録335『3m』

「ふむ……これぐらいでいいか……」

「惑……どうしてこんなに掘るの?」

「プランちゃんはドライアド、そして元は森から生まれた存在である、ならば土に被せて育つのを待つ……土には様々な栄養がある! つまり! 土に返す事こそが! プランちゃんの為になるんだよ!」

「いや……理屈は分かるけど……3mって……深すぎない?」


大穴の中に、プランちゃんを投げ込む惑に、イネはツッコミを入れる。


「え? でもプランちゃんの残骸は100cm……つまり2倍~3倍の深さを掘らないとダメなんだよ! それにプランちゃんはドライアドで人間と同じ姿をしていた……さらにエレンちゃんの瘴気で腐敗もしてしまった……その臭いが漏れてしまったら……野犬が騒いで掘り返す!!!」

「考え方が無法地帯の人達と同じ!!」


エレンは、腐敗させてしまった事に少し責任を感じる。


「まあまあ、仕方ないよ……それに……エレンちゃんも復讐心が良い感じに立ち籠って来たんじゃない? 前の君らしくなったと思うよ?」

「フン、前の私なんて分かるんですか? 複製の癖に……」

「?? 記憶は引き継いでいるからもんだいないよ?」

「フン……そうですか……」


エレンは、首を傾げる惑を見て、少し寂しそうにする。


「それで? どれくらいでプランちゃんは復活するの?」

「さあ?」

「え? さあって……じゃあどれぐらいで掘り返すの?」

「え? 掘り返さないけど? 自己再生が済んだら自分で出て来るでしょ?」

「えええ!!」


イネは、惑が計画性を持っているのか持っていないのか分からなくなった。


「まあまあ、大丈夫! 次の成長の目的は見えているから、エレンちゃん! 君に課題を出そう!」

「……はあ……」


エレンは、溜息を吐きながらも仕方なさそうな表情で、惑の言葉を聞く。


「エレンちゃんには、魔界に籠って貰おうと思うんだ!」

「魔界ですか? もしかして……暗黒騎士として魔界の瘴気を取り入れろって事ですか?」

「ううん、違うよ、そんな事をするなら僕等だって別の方法を取るよ……僕が言いたいのは、魔族に似た状態なら魔族としての戦い方を覚えた方が良いと思ってね……暗黒騎士が魔族と呼べるかモ怪しいし……そこら辺をハッキリさせるのも君の成長に必要だと思ってね!!」

「うーん……分かりました……惑やイネは着いてこないって事で良いんですよね?」

「そうだよ!」

「えええ! エレンちゃん共お別れえ!」

「うん! エレンちゃん! 頑張ってね!!」

「はい……」


エレンは、次なるステージの為に、魔界へと向かった。

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