記録329『補充』
「うげああああああ……」
最後の一人が、焼け死んだ。
「うーん……まさかこんなに簡単に全部殺されるとは思わなかった……」
プランも、全ての寄生したウッドヒューマン達が、いなくなり少し困った表情をする。
「これで……はあはあ……終わりです」
ラスネスは、酷く顔を青くしながら涙を浮かべる。
「ま! 良いか!! 補充補充」
すると、プランは地面に根を張り、大量の聖魔力を手に入れた。
そして、その魔力を全て死んだ仲間達に与えた。
「うおおおおおおおおおおおおおお!!」
「かいふくしたあったいいいいいいいいいいす!!」
嬉しそうにしながら次々と立ち上がる。
「!! どうして……なんで」
「根が残っていれば、再びそこに森は再生する。これが自然の摂理……中にはシロアリに喰われる事もあるけど……私の聖魔力がこの子達を育てた……胞子がダメなら次は寄生生物を作るかな?」
『おうえええええええええええええええええええええええええええええええ!!』
少し楽しそうにしながら、人間達は大量のミニプランを生み出す。
「ミーミー!!」
「ミャアアアー!!」
大量のミニプランが、弾幕を張って聖女達に襲い掛かる。
「させない!!」
知実は、守りの加護を使って相手の攻撃を止めようと考える。
「ミャアミャアミャアア!!」
しかし、何故かミニプラン達は、当然のように愛の加護を通り抜ける。
「!! どうして!!」
「当然だよ! 君は愛を持ってあの人達を助けようとしているんでしょ? じゃあさ? 愛する人との子供ならどう? もしかして君はその子供達を愛さないの? プランは寄生生物をこの人間達と一緒に作り出したんだ! つまり! 残っていた胞子を使ってプランとの子供を人間達に作らせたんだ!! これぞ! プラン式補充方法! 対聖女用寄生生物ヒューマンミニプラン!! この子達は貴方の愛の加護対象の元で生まれた存在! だからこそ生き物は全てに対抗しうる素質的進化を遂げた! 適応能力はイネお兄姉ちゃんだけじゃないんだよ!!」
ミニプランは、大量に知実達に襲い掛かる。
「ああ……そんな……」
当然、知実を最初に寄生しようと襲い掛かる。
「危ないです! 聖女様!!」
騎士の一人が、割って入って知実への寄生を防いだ。
しかし、当然その寄生は騎士が受けた。
「ぐげ!! ぐぐぎぎぎああああああああああ!! 光合成良い良い良いいいいいいい!!」
嬉しそうにしながら、口から大量のミニプランを生み出す。
「はあははは!! 最高! プランがいっぱい!!」




