記録327『愛、消える』
禁断症状を起こした、3人の男と1人の騎士は、知実の愛の加護を身に纏っており、
プランの胞子を受けなくなっていた。
しかし、感情の力が、精神の力がこの世界の魔力に干渉し、想いの力が何倍もの可能性を秘めているという事実には変わりない。
「ぐおあああああああああああああああああああああああああああ!!」
「くぞおおおおおおおおおお! こうごうぜえええええええええええええええええい!!」
「うごおううううううううううううううううううううう!!」
「こんな愛はあああ!! いらないいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
「!! な! なんで……」
禁断症状による、光合成への依存が、聖女の愛の力を打ち破ってしまった。
そして、再び体中から植物が生え始める。
「あははは!! ねえ! 君等の感情なんて所詮こんなもの! 正義や悪! なんだかんだ言って人間……いや生き物は元来必要となるものを必ず身に着けようとする生きる為の力がある、適応力がある者程この依存は逃れられない!! 何故ならこの力は! 私の種子は! 胞子は! 体全体に聖魔力を充填させて! 永遠を作る!! 例え死んでも!! こう死んでもおおおおおおおおおおお!」
プランは、ケタケタと嗤いながら近くの子供の頭を跳ね飛ばす。
「!! なんてことを……」
「きさまあああ!!」
「こんな事……許されるわけが……」
だが、次の瞬間首の断面からつるが生え始めて落ちる首の断面に入る。
そして何事もなかったように、首はくっついた。。
「あははは!! これはいいや! 僕! 不死身! 不老不死!!」
「ね! 凄い進化でしょ! 惑もこの可能性は喜んでたよ! 人類の進歩の一端だって!」
「何が可能性の一端ですか……ふざけないでください!! こんなのは人間じゃありません!」
「じゃあ何が人間? 君達の人間の仮定って?」
「人を思いやり! 人を慈しみ! そして大切な者の為に悲しめる! それが人が人をたらしめる本来あるべき姿です! 貴方の様に! 人を人とも思わない行為なんて! 許されるわけがありません!」
「ふーん」
プランは、つまら無さそうにしながらつるを伸ばす。
「いつまでそんな妄言が続くかな? 皆! 殺されてもいい! 一矢報いるような全力攻撃開始!!」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
プランのつるを使い、ウッドヒューマン達は、聖女達を襲う。
「っく!! くそ!」
「騎士団長! ここは私が! ファイアーボール!!」
『うおがああああああああああああああああああああああ!!』
当然植物の為、それらはウッドヒューマンにとっては弱点であった。