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記録315『関係ない』

「ごめんなさい……黙っていた」


知実は、申し訳なさそうにしながら頭を皆の前で下げる。


他の騎士達は、信じられなさそうな表情をする。

しかし、ウィリアムだけは違った。


「知実、そんな事を言わないでくれ! 君があの男の妹であるからと言って! 私達の目が変わる事はない!! それに! 私はあんなのが君のお兄さんだとは思わない! アイツと君は別だ! 君は君! 奴は奴だ!」

「!! そうですよ! 聖女様! 貴方は西院円惑とは違う! あんな外道とは違うんです!」

「そうです! あんなのを貴方の親族とは俺達は認めない! だから貴方は貴方ですよ! 知実様! 私達は知実様をあんな奴の兄妹だとは認めません! あんなゴミ野郎とは貴方とは違います!」

「!! ……ありがとうございます」


知実は、少し俯きながらお礼を言った。


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「って、今頃なっているだろうなあ……」

「それがどうしたの? 惑?」


イネは、惑の言葉に首を傾げる。


「ははは! だけどそれってかなり酷い言葉だよねえ?」

「おや、惑……君にしては珍しい、自分を馬鹿にされても気にしないと思ってたんだけど」

「そうじゃないよ、僕が言いたいのは」


エレンも、不思議そうな表情で聞いた。


「え? 惑の言いたい事って……何なんですか?」

「だって……どんな人間であれ家族を馬鹿にされるって……かなりきつい言葉だよ? 例え最悪な家族であってもね」


意味深な表情で惑は答える。


「例え親とは不仲であっても……他人に、別の誰かに……家族を冒涜されるっていう事は大体の人が傷つくんだよ……だって心の何処かで優しくされた記憶があったり、どこかしら愛している部分が存在する、それだけでキツイ想いをする……自分で言う分には問題ないかもしれないけど……他人に言われたらそれだけでかなり苦しく思う人が多いらしい……いやあ、この世界ではどうかは知らないけど知実も大変だなあ……ははは!!」

「それで笑う惑が一番ヤバいと思うけど?」

「僕は良いんだよ、だって別に君等妹を馬鹿にするつもりなんてないでしょ?」

「まあ……そうだけど」

「うん」

「なら大丈夫だよ」


惑の説明を聞いて、自身が正しいと思ったこと全てが正しいという訳ではないのだなと、二人は思った。


「因みにプランは誰がどう馬鹿にされてもどうでもいいよ! それってダメなの?」

「?? 別にいいんじゃない?

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