記録312『聖女の力』
「あはははははは!! なんて最高な気分! なんて心地い気分! ああああ! ここまで気持ちいなんてええ!! イネお姉兄ちゃんの言う通り! 私は今! 子供を大量に作って本能のそこから喜びを感じる!!」
プランは、喜びに喜びを感じ続け、ハイになっていた。
「!! お前達!!」
「あがああ……」
「あああああ」
「うわがあああああああああああ!」
「たずけ!!」
喰われ、寄生され、弄ぶように殺される。
しかし、その時であった。
「救いの手! 強制復活! 癒し!!」
知実は、手を組むと同時に、スキルを3つ発動した。
救いの手、既にこの世界から旅立とうとする魂をこの世界に維持させる能力。
強制復活、死んだ者を、例え肉体すら残っていなくとも再生させ、魂と結合、生き返らせる能力。
癒し、精神的、物理的等、全てのダメージを消し、まるで何事もなかったかのようにする能力。
その三つを、一気に使わなければならない程、プランの攻撃は悍ましく、恐怖を与えていた。
「おお……おお」
「これは……聖女様の……」
「嬉しい」
「なんて喜ばしいのだあ……聖女様の魔力が……我々を」
「はあ! ふざけんなアって言うと思ったああ? 美味しそう! ご馳走一杯! 皆ミンチにして!」
「うごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「ひゃあばああああああああああああああああああああああああ!!」
オーガ族は、一気に復活した騎士達を殺しに掛り、プランも喰い、寄生に掛った。
「うご!」
「ぶが!」
「ぎぎ!!」
数人の騎士が、寄生される。
「祈りの加護!!」
「うう……なんともない」
「あああ……これは……」
寄生されていた体は、一気に消え去った。
「いやあああああああああ! 私の子供達がああああああ!」
我が子でも殺されたかのような、悲痛な叫び、そして苦しみ、悲しみが響き渡る。
「うごあああああああ!!」
「オーガ族よ! 哀れな魂を救いましょう……祈りの加護!」
「ぐ……があああああああああああああああああああ!!」
それと同時に、オーガ族の一人は消滅した。
「ああああ! あああああああああああああああ!!」
悔しそうにしながら、泣き叫ぶ。
「オーガ達! 貴方達の魂を全て救う! 祈りの加護! フィールド!!」
「ああbが!」
『ばあああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
一気に、オーガ族は、知実によって消滅させられた。
「そんな……私が……私の……苗床……」
「貴方は終わりです! 生き物の命を奪い続けて! そして裏切る! 貴方の魂は罪深い!」
「黙れ! 黙れ黙れ黙れえええええ! 自然の生き方を悪とするか! 生意気な餓鬼め!! 貴様等の尺度で測るな! この正義欲の権化共が!」
プランは、怒りのまま罵声を浴びせる。




