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記録288『真名』

「ああ……あああ」

「ぱぱ……こわい」

「何だよおおこれええ」


恐怖で、子供達が涙を流す。

そんな中、イネは険しい目で辺りを見渡す。

辺り一面に、街で見て来た神の銅像達が立っていた。


「ナルシストめ……ここまで自分好きとは……」

「フン、分からんとは……全く趣味の悪い」


神は、当然のように目の前に立っていた。


「ここは貴様等を正義の鉄槌を与える場所だ……まずは巻き込まれた子供達をだ」

「!!! 止めろ! やるなら僕を!」

「ダメだ! 正義執行」


電気椅子、絞首刑台、ギロチンと言った様々な処刑器具が現れた。


「うおわああああああああああああああああああ!」

「いyだああああああああああああああああ!」

「だずげで! だすがでえええええええええええええええええええええええええええ!!」

「はははははは!! 無様だなあああ! 全く持って下らん命共めえ!」


そして、処刑器具はドンドンと子供達を殺していった。


「ああ……ああ……あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


イネは、絶望して項垂れながら地面を叩く。


「ぐぞおおお! ぐぞおおおおおおおお! この糞野郎がああああ!」

「はははははあ!! 貴様は絶望しろ! 西院円惑なんぞに従わなければこうはならないのだからな!!」


そして次は、イネの番であった。


「うぐうあ!」


イネは、体の四肢と首を拘束されて、目の前に5つのギロチンが立つ。


「!!」

「はははは!! このまま死ねえええええええええええええ!!」


逃げられない、助からない、イネは死を覚悟した。


『やれやれ……全く世話の焼ける宿主だ……」

『お前は……』

『よ! イネ! 久しぶりだな!』

『エイズ! エイズなのか!』

『……はははは……エイズか……惑が初めにそう言ったからエイズって事になったんだったな……俺自身はその名ではない……それは所謂病名だからな』

『?? どういう事だ?』

『今から説明する……俺の真名も含めてな』

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