記録286『神VS神キメラ』
『あはははは!』
『あはははは!』
『あはははは!』
『あはははは!』
『あはははは!』
『あはははは!』
「糞! 何だこの量は!!」
「っクックック、僕を相手にする暇も無さそうだね? 時間は大丈夫かなあ?」
「何だと!?」
無限に増殖するプランと対峙する神に、惑は嗤いながら問い掛ける。
「だってそうだろ? もし憑依をしたなら最後まで憑依した方が簡単だ! だがそれが出来ない! つまりお前自身にも憑依できる時間がある! それにたった3回のみの顕現なんて明らかに弱点を晒しているようなものだろ? そんな事も分からないで王手を掛けたつもりなのか? 馬鹿だなあ!」
惑に、煽られ神は睨み付ける。
「黙れ! 貴様をすぐにでも殺して!!」
「させるわけないよね? ねえ?」
イネは、獣の目で神を見つめる。
「貴様ああ……有志にミーシャという素晴らしい名前を与えられたにも関わらず! その薄汚い錬金術師に貰った名を喜んでいるそうだな! 貴様は正気ではない!」
「おいおいおい! 惑おお! コイツまさに馬鹿って感じだねエ! 流石の僕でも分かるよ!」
「そう言ってやるな……頂点に君臨し続けたせいで自身の弱点にも欠点にも気付けない……自分が正しいと思い込んでいるタイプなんだ……僕だってミスを続けた上でこの戦いに挑んでいるんだから……科学はミスの蓄積によって斉唱するのに対して、コイツ等はミスをしない事を誇りに思っている! つまりは成長の停滞だね!! ああ! 滑稽滑稽!」
「黙れええ!! ゴッドセイクリッドインパクト!」
『うおわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
その場に大量にいたプランは、一瞬にして蒸発した。
「うべええええ」
たった一人のプランは、目を回してその場に倒れる。
「止めだ!」
「させない! プランちゃんも惑もエレンちゃんも僕が守る!」
そして、イネは神の拳を止める。
「惑!! 神の奇跡を僕が読み取ってそれを送るから! 分析で何とかあ! うおお!!」
「だああまれえええ!! 神擬きがあああ!! 貴様等なんぞに負けるかああ!!」
「お願いイネ! さあ! 勉強! 科学開発の時間だああ! 少ない証拠を見つけて情報を整理するぞおおお!!」
惑は、イネから送られてくる微量のデータの整理と解析を始めた。