記録274『取り戻す』
「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「アワホ!」
バワカは、アワホに合図をして有志に突っ込ませる。
「っふん! お前みたいな雑魚に弧の勇者が負けるとでえぶばあああ!!」
有志は、アワホの拳に殴られてそのまま吹き飛ぶ。
「兄さん!」
「ファリルナ! 逃げるんだ!」
「!! はい!」
ファリルナは、自身が役に立たないという事を理解して、その場を立ち去る。
「待って!! お願いだ! 君はそんな奴等から解放されるべきなんだ! 俺の言葉だけを信じてくれ! 家族だからって一緒に居ないといけないわけではないんだ! 君からそいつを捨てないと!! 俺が! 俺が新しい家族になってあげるから! だから!!」
『良く言った! 有志! そうだ! そんな奴等はすぐに縁を切るんだ! そして私が選んだ有志を家族として迎えるんだ!』
「凄いこと言った……」
「どうしてこの人達は自分中心に物事を考えられるんでしょうか……何だか気持ち悪い」
惑とエレンは、有志の主人公っぽい発言に少し恐れ入った。
「さてと、ファリルナも逃げたし……俺達もここで戦う必要はないんじゃない?」
「それもそうだけど……ここで勝てるとかは……」
「イネが戦えば勝てるよ? 君が戦えば負けるよ?」
「う!!」
エレンも流石に諦めようと考える。
「イネ、二人を」
「はい!」
イネは、すぐさまバワカとアワホを掴んだ。
「おい! 放せ!」
「俺達はまだ……」
「ダメ、ファリルナは救えたんだから……」
「待て! 西院円惑! 俺はまだ……」
「逃げるよ」
そして、惑は、全員をイネに乗せて猛スピードで逃げて行く。
「くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
有志は、走り出すが全くイネに追いつく事が出来ない。
「なぜだ!」
『有志! パアワアプの家に向かうんだ! 奴等はそこにいる!』
神の言葉を聞いて、有志は神の言われた通り、近道を使った。
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「って思ってるだろうから集落へ君の妹……ファリルナも連れて行くね……そこから安全な場所へ移動させようか」
「……分かったよ」
バワカとアワホは、頭を掻きながら納得する。
「良いんですか? 私まで……」
「君は今回の功労者だ……ゆっくりしていくといい」
惑の言われた通り、ファリルナは集落で悠々自適な生活を送れた。
「さてと、ファリルナちゃんの逃げる場所を探そうか?」
「ここじゃダメなの?」
「有志を向かい入れて戦争するんだ……巻き込んでいいなら別にいいけど」
「それは……」
エレンは、ファリルナの身を案じて窓の意見に賛成した。




