記録249『ライアン in the 亜空間:革命軍一行』
「俺達はこの世界に革命をもたらす!」
「私達についてきて!! きっと素晴らしい世界にして見せます!」
「有志を信じてくれ! 彼こそがこの世界の救世主だ!」
「全て上手くいくわ! 絶対に!」
「そう! 有志こそ信じ! 有志の言われた通りにすれば!」
その様子を見て、ライアンは確信する。
「あれは、完全に新興宗教団体のそれだな」
「まあ確かに、一切根拠言ってないからね……神と国の違いって根拠のない確信と根拠のある確信だよね」
雷何の言葉に、惑は同意する。
「イネはどうする? アイツは狙われてないのか?」
「僕が狙いだからね……チェシャ猫を狙っている理由性については簡単に説明が付く」
「ほう? それはどういうって……言われるまでもないか」
「そう……奴等の狙いが本来僕だから」
アルマダは、頭を抱える。
「それなのに私達の国を勝手に帰るのはどういう領分ですか?」
「簡単だよ、彼等にとって悪い事であれば改心させる、そして僕のせいにする……いわば神が何かあれば全て悪魔の責任だというそういう類……彼等にとって悪魔は僕なんだ、だが僕はそれで良い……やっている事は悪魔その者なんだろうからね」
アルマダは、少し理解出来ない様子であった。
「馬鹿ですね……私は神様なんて生まれた瞬間から信じていません……理解というより知識としてあります……私は貴方達に私の過去を話しましたよね……孤児であり、捨て子であり……そして生まれた瞬間から身売りをする事が決定していた……色欲は七つの大罪の一つなんですよね? では、生まれた瞬間から大罪を背負った私が彼等を信じる必要がありますか? この罪は私のだ……悪魔の出もない、神が敵対するなら私はイネ側に着きます……チェシャ猫さん」
「僕はどっちでもいいけど……イネはどうなんだろうね、あの時僕にも……」
「簡単ですよ、あの人は性的思考で貴方を見ていたので気にしないでください……それより……ライアンさん……ただの支配でこの世界を扱えると思っておりますか?」
「え? でも惑……」
「惑はチェシャ猫の役を演じながらこの世界に自身を溶け込ませた……イネはこの世界の女王をアレンジして演じながら世界を支配している……エレンちゃんも役として狂気のお茶会を開き続けているわ……プランちゃんの時点で気付かなかった?」
その言葉を聞いて、ライアンは自身の浅はかさに少しガッカリする。
「そのとおりだ……確かに奴等はなんだかんだ自身のキャラを演じている……なら俺は……アリスか?」
「そうだよ、アリスはまず何をする? 独裁主義のハートの女王にどうする? 一応身勝手な裁判に対して反発してトランプ兵に襲われ目を覚ますけど? ここは別に自身の考える通りにしないとただの演者として終わり、貴方はここでは何も得ないわ」
ライアンは、俯き考える。
一体どうすれば自身がこの世界を支配出来るのか……そして、ある事を考える。
「これはロキの考えるアリスではない……俺達が作り上げるアリスか……なら俺の反発はこの国を乗っ取りを行う事だ……この国にいる国民が俺のいた国の者達だ……なら俺の声で彼等に呼び掛けて、操られしトランス兵も全て俺が回収する! 全て俺のいた国民達を取り返す!」
「つまり反逆者になるってことね……なら私の敵にはなるけど……それで良いの?」
「俺はそれで良い! だが勇者……あの革命家は倒す……チェシャ猫! 邪魔をするなよ!」
その言葉に、惑は頷く。




