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記録245『ライアン in the 亜空間:不思議の国』

さあ! ここは君が迷い込む亜空間! 僕が作りし亜空間! 君の記憶にある者達が演じるから! あ! 率先して入ってくれた人の記憶も含めてね! その人達はその世界について色々と妨害だとかアドバイスだとか手伝いとか色々としてくれるよ! 頑張って!


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「!! は! ここは……」


ライアンが、目覚めたのは草原の上であった。


「何だこれは……見た事のない場所だ……一体ここは」


しかし、ライアンは自身の服装に驚愕する。


「なんだ! このフリフリのワンピースは!!」


女ものの服を着ている自分に、ドン引きしていた。


「誰がこんな服を……」

「やあ、お目醒めかい? よく眠っていたね~」


ライアンに声を掛ける者がいる。

ライアンは、恐怖を和らげる為、見上げる。


「え?」

「うん?」

「西院円惑?」

「? 僕はチェシャ猫だよ?」


惑の声と顔をしているチェシャ猫が、ライアンに話しかける。


「えっと……惑じゃなくて……えっとチェシャ猫? だっけか? 俺はこれからどうすればいい?」

「ああ、君はこの亜空間で生活するんだね! 君はどうすればこの世界で生き、そして勇者を苦しめる事が出来るか! それを頑張りたい! あひゃ! あひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃ」


ケタケタと大嗤いしながら、転げ回る。


「まあそうだねエ……今から起こる事を一緒に見ていく事で情報収集する事をお勧めするよ!」

「今から起きる事?」

「そうだよおお!! 僕は様々可能性を観測する事が好きだから着いていくよ! 君がどんな答えに辿り着くか興味ある! あひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃ」

「間違えればどう……」

「この世界に間違いはない! だってそれは人が追い詰められようが問い詰められようが余裕があろうが失敗しようがそこには必ず答えがある! 間違いというのはそもそも正しいが存在しているのにそれに背いた答えを言う! でも僕は思う! その間違いだって背いただけで一つの正しい選択かもしれない! なら君は選び、進み、間違い、そして揉まれて見つけ出す! それこそが可能性を引き上げる! さ! 来るよ!!!」


チェシャ猫が、嗤いながら説明していると時計を持ったウサギが現れた。


「ああ! 遅刻したああ! うーん……でもいいや! 遅刻してもマッドハッターさんは怒らない! 怒られない! 楽しみー!!」

「!! プラン!」

「? プラン? 私の名前は白兎! よろしくー!」


しかし、その姿はどう見ても白兎の恰好をしたプランであった。


「遅刻! 遅刻! 楽しいなあ!」

「……」

「さ、どうする? 君はどうする? アクションだよ! どうする? あひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃ」



チェシャ猫に、回答を迫られる。


「ついて行く」

「そう! それが君の今思う正解だね! 言ってみよう!!」


ライアンは、迷いなく、白兎の恰好をしたプランについて行った。


----------------------------------------------------------------------------------------


「お茶美味しい……ね! 兄さん! うんありがとうマッドハッター、ほら、アル―もどうぞ! うん! お姉ちゃん美味しいよ! もっと頂戴! まあまあ、あわてんぼうなんだから……うふふふ、皆でお茶だ何て夢みたい!」


そこには、帽子を被り、スーツの恰好をしたエレンが、一つに座り、そして沢山の席に沢山の人形を座らせて、一人でお茶会を愉しんでいた。


「……選択を間違えたかもしれない」

「マッドハッター!! 遅刻してごめん! でも楽しかった!」

「あらあら、白兎ちゃんもいらっしゃい、あら? チェシャ猫さんも! 一緒に来てお茶にしましょう! あと365日するつもりよ!」

「あひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃあひゃ! 一年! 一年!」

「そこの人! 美味しいお茶はいるかしら?」


マッドハッターは、嬉しそうにしながらライアンに問う。


「えっと……結構です……」

「何でヨ……何でヨ! なんでよなんでよなんでよ!! 私達村人のお茶が飲めないって言うの! それとも何! 貧乏人とは飲めないの! まさか! 貴方も私の村を襲うの! だったら勇者と同じね! 貴方なんて死ねばいいのよ! そうよ! さあみんな! コイツをお茶菓子にしましょう! きっとその方が……」

「わ! 分かりました! 飲みます飲みます!!」

「ならいいのよ」


マッドハッターは、機嫌を直してお茶を入れてくれた。

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