記録241『救い』
ロキの力によって、ドンドンと体と胸を大きくするスモルバス、その姿はタイラントより大きくなり、今では皆の信仰対象となった。
偉大で、大きい力は、皆から崇められる事が多い。
男も女も崇め奉った。
「凄いわ! スモルバス!」
「ありがとう、ビーグ」
嬉しそうにするビーグとスモルバスの隣にロキは嗤っていた。
「良かった良かったね」
「ありがとうロキ君! 君のお陰で私は皆と一緒になれたのよ」
「そうよ、私もこの子の苦しみが取り払えて一緒に笑えるのがとてもうれしい」
二人は、とても楽しそうにしていた。
「さて、私は男達をここに呼ぶは! 皆スモルバスのプレイを楽しみたいの! 挟まれたいみたいよ!」
「うん! いいわよ!」
スモルバスも満更でもなさそうに喜ぶ。
---------------------------------------------------------------
「あ! ビーグ様あ!」
「あら! パーリズ! 今日も元気ね!」
「ぽよぽよ!!」
パーリズは、笑顔を作ってビーグに駆け寄る。
「今日の男達は6人です!」
「はい! 分かりました!」
村の住人達は、皆スモルバスと共に幸せであった。
「こんな日々がこれからも続くなんて! 本当に幸せ!」
「我々もそうです!」
「ああ! 喜ばしい!」
「私もです! スモルバス様に挟まれたら大きくなるって!」
「ええ! プラシーボ効果? ってロキ君が言っていたわ!」
「きゃあああ! 嬉しいい!」
皆が喜びに満ち溢れた幸せな村、おっぱい村は有名な村へと名が売れた。
だからと言って、図に乗るわけではなく、寧ろ村人達の団結力は高まった。
これはとても素晴らしい快挙であろう。
「ぶば!!」
この時までは。
「え?」
「? え? え? 何……」
一人の男性の顔面が吹き飛んだ。
「ええ……えええええあああああああああああ……いやああああば!」
そして、隣の女性の顔面と腹が吹き飛んだ。
「何が……一体何が起こっているの」
デカパは、恐怖で震える。
「恐れてはいけません! 我々が恐れれば! 村に来られた方が不安になります、皆落ち着いて対処を!」
「スリーマ様……」
スリーマは、この村の村長であり、スモルバスがこの村でも楽しく喜びを感じながら過ごせるように神としての村おこしを立案した者である。
彼女が居なければ、ビーグ以外は皆スモルバスをどう扱えば分からなかった可能性がある。
それ程の偉業をした者である。
「落ち着きましたね……では今からたいぶああ!!」
しかし、村人の目の前で一瞬にして蒸発した。
「なに! なになにないいいいいいい!!」
「いやだ! いやだ! いやだああああ!」
おっぱい村は、突如起きた異常事態に恐怖するしかなかった。
そして、目の前に何かが映る。
『私は、君達の村を穢した悪の神、ロキの元父親だ……君達に問う……ロキは何処だ! スモルバスと呼ばれる者は何処だ!』
「!!」
一人の影のような男が目に前に現れる。
「は? え? なに?」
「誰あの人? もしかしてロキ君を捨てた人?」
『いるのだな』
「!!」
村人の一人は口を手で押さえるがもう遅かった。
『ではここに来た穢れし者を浄化(殺害)する、はあ!!』
「ぶあ!」
「べばあ!」
「ぎがb!」
次々と、村に来た人達は破裂し始めた。
「いや……いやああああああああああああああああ! 誰か助けてえええええええええええええ!」
『ふむ、良かろう……慈悲だ……君達は助けよう』
「え! やった!」
「今のうちに逃げましょう!」
「そうだな……流石ににげなばああああ!」
『誰が貴様を許した……下種め』
女に混じって、男も逃げようとすると、空から鉄の重りが落ちてきて潰された。
「いああああああああああああああああああああああ!!」
村人以外の女性達は逃げ、男達は全て殺された。
『さてと、ロキはいるのだろう? すぐに出せ』
「!! なん……」
「おお、パパ……久しぶり」
ロキは、何の気なしに現れた。
『フン、パパだと? この我が家系の恥さらし……いや汚点め!』
「はは、酷い言いよう」
ロキは、嗤いながら父を見る。
「貴方がロキ君の父親ですか?」
「スモルバス……」
異常を感じたスモルバスも共についてきた。
『そうか……君がロキの力に蝕まれし者だな……何と酷い事を……』
父は、スモルバスを同情的な目で見た。
『どれ……私が解いてやろう……其方はそのままの姿が美しい……』
「!! 止めて!」
『遠慮する事はない』
父は、スモルバスに掛った、ロキの力を何も疑う事なく解こうとした。
しかし、スモルバスには何も起きなかった。
『!! 何だと! バカな! これは! ロキ! 貴様! 貴様はどれ程の罪を犯す! どれ程下劣な神なのだ!!』
「えへへ」
ロキは、照れ臭そうにする。
『彼女だけではない! この村全体を貴様が汚染した! 許される事ではない! そうだ! 皆の者も被害者だ……可哀そうに……そうだ! 良い事を思い付いた! これは同意が必要ではあるが君達を必ず救える方法だ』
村人の言いたいことも聞こうとせず、父は話を進める。
『我の寵愛を受け、信仰せよ……さすれば、ロキの薄汚い力から解放されるだろう……我が直接体を重ねれば効果的だ! さ! 同意を!』
父は、何の疑いもせず、村人達に提案した。
すると、一人の村人が口を開く。
「き……」
『き?』
「気色悪……」
口を開いた村人は顔面が破裂して崩れ去った。




