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記録234『落とし物』

惑達は、バファハイドの元へと訪れて、ロキの存在を知っているかを確認した。

結果は。


「知らんな……そんな神がいるのか……確かに貴様の元の世界にも同じような者は存在するのだろうが……」

「……そうですか」


仕方なさそうにしながら、悩んだ表情で頭を抱える。


『惑……ちょっといい?』

「うん? イネ? 君が水晶で連絡なんて珍しい」

『そう? それより君に尋ね人がいて……ていうか落とし物を拾いに来たって……』

「?? まさかあ!!」


惑は、その瞬間嬉しそうな表情へと変わる。


「すぐに帰るよ! バファハイド様ありがとうございます!」

「??」


そして、惑はすぐに集落へと戻った。


---------------------------------------------------------------


「あ、それそれ!!」


惑の持っていた日記を見て喜ぶ、道化師の恰好をした少年は惑に駆け寄る。


「君がロキ?」

「うん! そうだよ! お兄さん! 僕の日記見つけてくれてありがとうね! 何か僕に手伝えることがあるなら何でも言って!」

「うーん……それって一つだけ?」

「?? 僕が楽しいなら別にいくつでも?」


ロキの言葉に、少し惑は嬉しそうにする。


「そうか……姉この日記に書いてあったイタズラでパパに捨てられたって書いてるけど……一体何をしたら捨てられたの?」

「うん? ああ! それね! 僕もあの時のイタズラは楽しかったよ! 僕のいた神界では人の秘密を公開暴露するっていうのが祭りの一つとしてあったんだ! そうして自身の罪と向き合う事によってその神は一歩心を成長させられるって言うのがあったんだけどね……僕はそれにパパとママ……いやサレ妻とシタ夫のガチバトルを映像で大暴露したんだ!!」

「おお……なかなか……」


惑は、その話を聞いて興味を持った。


「見る?」

「うん!!」

「うわあ……」


イネは、呆れながら惑を見る。


---------------------------------------------------------------


『ハローロキです……最近パパが色々な愛人とS〇Xしてから帰っている事に気付きました……もちろんママは知りません……云わばサレ妻とシタ夫というのが僕の家族です……』


ロキは、その為に様々な準備を整えた。

まずは、父の後を追って行動パターンを予測。

そして、どのタイミングでその愛人と行為を行うか、どこのホテルが行きつけか、外でキスをするなら、青姦をする場所等、そして自然を装う為、母の行動パターンも予測。

買い物場所、お喋りの場所、昼食の時間と行きつけ等を調べ上げた。


結果、二人はある共通点の場所で行き会う事が分かった。

だが、父はそのタイミングを上手くずらして行為に至っていた。

だからこそ、調整も簡単であった。

子供の我儘を上手く利用すれば、母はその現場を目撃する事となる。

そして、そこで母は、どのような行動を取るのかが気になる。

ロキは、そこに興味があった。


『皆さん、今日はその本番の日……天才ロキ君の計らいによってパパが絶頂に達する寸前で鉢合う様にさせて頂きます』


そして、ロキの挑戦は始まった。


『ロキ! 買い物に行くわよ!』

『ママア―! 僕の御カバンがない!!』

『ええ! 本当に! よく探した!!』

『うん!! 良いですか皆さん、これで上手く時間を調整したいと思います』


そして、鞄を手に取ってロキは走る。


『ままあったあ!!』

『全く……ちゃんと探しなさい……』


呆れながら、母はロキを抱っこする。


『今日はお魚のあるお店に行こうか!』

『うん!!』


ロキは、ニタっと嗤う。


『今日も良い天気ねえ』

『うん!! 虫さんも鳥さんも元気!!』

『そうねえ!』


母は、嬉しそうにロキを見つめる。

そんな時であった。


『あ……あ……あ!』

『うん?』


聞き覚えのある声に、母は顔をしかめる。


『いいわあ! いいでしょお!! 動かないでねエ!! 私がイカせるんだからああ!』

『ああああ! ああああああああ!!』

『え……嘘でしょ……この声って……』

『ママ?』

『!! ロキ……ここで待ってて!!』


母は、ロキを道に置いて魚店の路地裏へと向かった。


『皆さん! ここからです! さてどうなるのでしょうか!』


ロキは、楽しそうにしながら水晶の録画をしたまま気配を消して近づいた。


『ああ! ああああ! もうダメだあああ!』

『きてええ! きてえええええ!』

『ああ……あああああああ!』


そして、父が女の腰を思いっきり掴んだ瞬間。


『あなたあ!!』

『え……あ……あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』

『え? イキャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』


父は、余りの事に驚きながら絶頂し、女は驚きながら注がれた。

母は、魚店に行く前に、マグロになっている父を見つけてしまったのである。


『ふざ……ふざ……ぶるrっころじでやるうううううううううううううううううううう!!』

『おち! おちつあああああああああああああああああああああ!!』


絶頂し続けて、逃げ遅れた父は母にボコボコにされ種を片方潰された。


『あぎやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』

『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛』


悲鳴にような声を上げながら父をボコボコにする母を、ロキは嬉しそうに録画する。

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