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記録233『イタズラな神様』


『イタズラ日記』


「ふーむ……これって……完全に悪ふざけの結果を記録しているものだよね?」

「恐らく……読みましょうか?」

「そうする……」


惑は、興味を持って本を読んだ。


『僕の名前はロキ! イタズラを愛し、イタズラを生きる目的とする者である神だ! 今日僕はパパに捨てられた! でもいいんだ! だって地上で遊べるもん!!』


「子供のような日記だな……でもこれはある意味ではプラス思考……楽しみこそ……それは好奇心にとって重要な栄養だ……このロキって神は僕のいた世界にもいた神様だ……どうやらここでもある意味では同期しているみたいだ」


『今日は村はずれで女を見つけたよ、おっぱいが小さい事ですごく悩んでいた、だから僕はその子の夢を叶えて上げた!』

「何て良い子なんだ!」

『女の人におっぱいが毎日1㎝大きくなる恩恵を! するとどうだろう! 1週間で女の人はGカップに!! そしてそれはいつしかJカップ! Mカップと世界的に有名になった! でもそれだと彼女がおっぱいを支えられない……そうだ! 女の人もおっぱいと共に大きくすればいい! そうするとおおお! おおっと! 神界にいるタイラントみたいな存在が生まれた!』

「あれロキがしたのか!」

『でも彼女のおっぱいの執念は大きかった、欲が出たという奴だ……本当に凄い……彼女は世界をおっぱいで支配しようと考えたのだろう……おっぱいランドを作り男達にとっての夢のテーマパークが出来上がった! おっぱいマッサージやおっぱいジェットコースター! おっぱい回転、おっぱいメテオ! 皆楽しそうだった!!』


「なんて素晴らしい……この子は人の夢を叶える系の神様なのか……だがこれだと」

『酷いよパパ……どうして世界有数のおっぱいランドを破壊したの……倫理的にダメだって? どういう事? 分からないなあ……パパは自分の良いと思ったことをする様にしてるのに……僕の場合はどうしてなんだろうか? あまり理解出来ないなあ……』

「?? おっぱいランドの何がダメなんだ? 神だって俺の世界では愛人を作っているって話を聞くぐらいふしだらな気がするが……こっちの世界はどうなの?」

「そういう話は聞きますね……」

「ふむ……自分は良くてロキ君はダメ……それはそれはなんともまあ……」


惑は、呆れながら日記を読んだ。


『僕は反省した……そうか……おっぱいはダメか……ならばドラゴンを人に変えよう!』

「お前が我々の生まれた理由か!!」


バザルは、思わずツッコんでしまった。


「続きを読もう」

『確かドラゴンは神が現れる前の世界を支配していたっていう……ならばそれを人として作り替えれば信仰心も高くなるしきっと楽しい!』

「愉快犯だなこれ」

『そして、竜人が完成した! 皆神は全く信じてないし力と魔力こそが全てって言って人間界に大進行を始めた! その結果パパがガチギレした……』


それは大戦果であったらしい。

人間は大半が焼き尽くされ、世界の半分は火の海になった。

最早当時の竜人達は無法都市にでも住んでいるならず者と同じように見えた。

しかし、よく考えれば自然な事である。

そもそも竜は好戦的な生き物であった。

そんな生き物を人にすれば、確実にこうなる。

ロキは、そこまで考えたかは不明であるが、現在は、惑の即戦力にはなっている。


『まあいいや! 大戦争! 人VS竜! 神界で行われている絵物語みたいでたのしー!!』


完全に自分本位な日記になってきていた。


『パパがまた怒った……ッチ……邪魔だな……』

「お? 反抗期かな?」

「なんだかおもしろくなってきましたね……」

『おシャア! やってやろうじゃねえか! パパがその気なら俺だってやってやるぜ!! おら竜人共! 人間の血祭りの開始ジャアアア!! 臓物をぶちまけろおおお!! 体を捻り捻じ切ってやれエ! 悲痛な泣き声でパレードじゃああ!!』


「おお! 盛り上がってる!」

「無様ですな!!」

『糞……またパパの勝ちか……竜人の殆どを草食竜に変えられた……』

「orz」

「あらら」


『次はどうしようかなあ……そうだ! 結界だ! 結界に付いて考えるか! 新しい遊びも思い付きそうだ強い!! 相手を閉じ込めて遊び相手になって貰えばいい! 外からは介入できない様な亜空間結界が良いかな? 良し! やってみよ!』


そして、数ページ白紙が続いた。

恐らく、亜空間結界を作るのが困難だったのか、日記を書く暇がなかったのか。


『できた……本当にがんばった……その記録はここには残せないけど……取り敢えず……俺が創造せし世界に閉じ込めてしまう系だ……本当に苦労した……だが好きな事を思いっきり出来た楽しかった! 良し! 今度はどいつにしようか!!』


ロキの日記を読んで、惑は決意した。


「こいつどこにいるか分かるかな?」

「うーん……バファハイド様に聞いてみましょうか?」

「そうだね!」


方針は決まった。

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