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記録222『ドラゴンの歴史を学ぼう!!』

「惑? どうしてそんなにドラゴンのDNA? が欲しかったの? 他の種族も欲しいって言ってたけど?」

「まあドラゴンが欲しいのはそもそもドラゴンは神の作った者は別種であり、神様と言われていたりしてるんだよ」

「そうなの?」

「はい……我々竜人は元々はこの世界で生まれる前から存在していました、神と言う概念が存在する前から……しかしある日、この星に隕石が落ちそこから魔力が発生したのです」

「そこは僕のいた世界と同じなんだ……恐竜は隕石で滅びたけど……魔力があったか無かったの違いか……」


すると、バザルは悔しそうにしながら語り始める。


「そう……我々なんだ……先に魔力を得たのは……神ではなく我々なのだ……それを……後から出て来たポッとでの糞野郎に……奪われた! しかも力の支配まで奪われた……」

「それって人間の人数が増えて信仰が増えたから? それって自然淘汰的に負けたって言うんじゃ?」


イネの考え方は基本自然的であった。

その為、自然淘汰はイネの中には当然であり、仕方のない事象でしかなかった。


「確かに……そうかもしれない……だが我々は竜だ! 例え自然淘汰によるものでも我々は力を付ける価値がなくなったわけではない! その為には魔王様に魔族にして貰い、神を滅ぼす存在として成り上るしかないのだ!」

「魔王はどうしていいの? そこが疑問なんだけど?」

「取引だからだ……惑殿が良く行うものだ……魔王様は基本生物全体の成長進化を望んでいる……それは我等竜も同じだ……進化したい者はするべきだと考えている……しかし神……奴はダメだ……倫理だとか調和だとかバランスなど……そして奴は自身だけ力を独占し、気に喰わない者を殺すと言った所業を繰り返す」

「ライアン様の国がまさにそうだったね」

「そう……だが魔王様であれば力こそが全ての我々も誇りを守って戦いながら生きていける」

「なるほど……現状維持派は倫理と調和の生活の方があってたって事か……だけど現在姫が殺されて竜としての本能が目覚めた」

「はい」


惑やイネの質問に丁寧に答えていく。


「あの? バザルさんは元から人間の姿をした竜だったんですか?」

「いえ……確かにこの国の者はドラゴンから元々いた人間と融合した者や魔族化によって人間の姿を手に入れた者がいますが……ドラゴンから竜人へと進化したのは私のみです」

「なるほど……魔族になる前にレベルアップしまくって人への体を手に入れたという事?」

「まあそういう事ですね」


バザルは、悲しそうに街を眺める。


「今はもう大丈夫でしょうが……彼等は調和を望んでしまった……元々からそこまで強い力のある竜ではありませんでした……戦闘力で言えば魔王派の肉食竜とは違います……」

「やっぱりここの人達草食竜だったんだ……」


惑は、様子を見ながら街を確認する。


「歯が臼歯だ……なるほど……攻撃的ではなく神が望む精進料理とか好きそう……」

「精進料理が何か走りませんが……命を奪う事が少ない彼等は気に居られていましたね……肉食の我々は他の生き物を食べる為あまり良く思われておりませんでした」

「そこが現状維持派と魔王派の違いか……爆裂魔法していたのは竜種なら普通なの?」

「どうやら隕石のお陰で火の耐性と爆発耐性が付き、それを活かした魔法が得意になっております……神程の圧倒的な力であれば確実に負けますが神聖魔法や聖魔法は一切ダメージは受けません……魔族化すれば意味はありませんが」

「まあ魔族になるわけだしね……でも彼等は違う……今まで魔族とは程遠い生き方……そして今回貰う受精卵には魔族の力は一切ない……その契約もしているし彼等なら今のところ大丈夫だろう……エレンちゃん……これは好機だ……」

「はい」


人間では触れる事も出来ない聖剣系等は、竜種である彼等にとって後で出来たもの、そして神とは全く関係なく存在が生まれた者達である。

そして、この世界では唯一神に対抗出来る存在とも言われているのである。


「さてと、有志達もそろそろ来るかもしれないし……実験はどうなるだろうねえ……」

「実験?」

「ううん、何でもない」

「いや……あるでしょ! 明らかに何か! 何かしら!」

「まあまあ、お楽しみと言う事で」


惑の言葉に、不安を覚えつつも二人は溜息を吐く。


「まあ私も楽しみにしておりますよ……最良の結果である事を」

「プランも楽しみー!」


だが、有志達は5日経ってもやって来なかった。

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