記録201『神なる領域』
サクランは、50人のサクランJr達を操り、攻撃をする。
「ハハハハハハハハ! どうしたどうした! 勇者様は助けてくれないのかあ!!」
「させない!!」
「!!」
「サクラン様! 危ない! プロテクション!!」
ピア―は、いきなりの攻撃を防ぐように、サクランを守る。
「貴様……無礼であるぞ? 神の前だぞ?」
その言葉に、睨み付ける様にレティリアは答える。
「何が神だ! 私は貴方のような者を神と認めないよ! それに! 貴方のその行為は神の領域! 貴方のような下賤な人間が行っていい行動ではない! 貴方の行動は進歩ではなくただの独善的考え方だよ! そんなの間違ってる!!」
ピア―は、怒りに燃えた。
「貴様に何が分かる! サクラン様の凄さのほんの一部も知らない癖に!」
「知らないから何! 神の領域を踏み込もうとする者程愚かな奴の事なんて知らない!! 子供を人間の人工的な力で! まるで道具のように作り出す外道の事なんて知りたくもない!」
サクランは、レティリアを馬鹿にするように嗤う。
「!! 何がおかしいの!」
当然、レティリアは怒りをぶつけた。
「何……敵を知ろうともしない馬鹿にはお似合いの神だと思いましてね……私がなんでシャイニャスの事をペプリアと呼んだが分かりますか?」
「!! それが何! シャイニャスはペプリア国の姫だよ!」
「ええ……そして彼女はペプリア国では神童と呼ばれる程に天才的魔法使いと呼ばれていましたね……」
「それが!! hぐ! どうかしましたか……」
「だがそれは所詮ペプリア国出の話! 貴方は外交の場には居ましたがそれは貴族の御遊び程度の魔法技術……貧民の屑共が学ぶような魔術ではなく綺麗な魔法をね!」
「お遊びですって!! それは違うます! 貴族の方が魔法技術の英才を行っているのです……平民の魔法技術より秀でているに決まって……」
「それが違うのだよ!! そう! 性質から全然ねええ!!」
シャイニャスは、サクランの断言に対して怒りを見せる。
「それはどういうことですか……」
「生きる為には違法的な魔法だって技術として昇華される……そう……貴様等の技術は最新のようであって最新じゃない……それ等は貴様等の古呆けた爺共が逸れこそが本当の魔法だと、美しい魔法だと勝手に美化されて作り上げられただけの祖枠品に過ぎないのだから!」
その言葉に、レティリアもシャイニャスの怒りは頂点へと達する。
「ふざけないで! そんな事があるわけがない! 神が認めし魔術だからこそ倫理と美しさがあるの!!」
「そうです! 生きようとする為だけでなく! 人を守ろうとする魔法こそが! この世で最も美しく清いものなのです! それを愚弄する気ですか!」
「だが負けているではないか! その綺麗で清い魔法が! 貴様等が罵る魔法があ!! 現実がそれだ! くらえ!! サウンザウントファイアービッグバレッド!!」
サクランが、手を翳した瞬間、1000もの炎の弾丸がシャイニャス達を襲う。
「ぷ! ぷろて……」
「遅い」
「フェアリーシールド!!」
レティリアは、すぐに円状の防御魔法を張った。
「ほほう、全体ガードか……全く隙の多い」
「隙があるかどうかは……」
「見せれば分かる……」
すると、サクランは指を下に向けた瞬間、炎のバレッド全てが地面に向かう。
「何? 魔法操作をミスしたの? そんなのでよく強がれたね」
「全くです! 魔法の基礎もなっていません」
「お前等……本気で言ってるんですか?」
「私も学校ではサクラン様のその方法は知りませんでした……でも……今なら分かります」
その瞬間、フェアリーシールドの下から突如ファイアーバレッドが飛び出た。
「!! これは!」
「そんな!! キャあああ!!」
同時に、シールド内を火に包まれ始める。
「さすがサクラン様……やはり貴方を師に仰いで良かった」
ピア―は嬉しそうにしながら、魔法を見ていた。