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記録194『マジシャンハウス』

シャイニャスは、レティリアに教えられて、魔法使いとしての成長を試みる為、マジシャンハウスへと向かった。


「ここが……マジシャンハウス……有名な修行場所と聞いていたんですが……どうしてこんなに立派な建物なんでしょうか……修行場所にこのような建物は必要ないともうんですが……」


シャイニャスは、豪華な建築で建てられているマジシャンハウスに違和感を覚えた。


「御免下さい」


シャイニャスは、ドアをノックしてから中へと入った。


「おや……入門志望ですか? ようこそマジシャンハウスへ……私はここの師範と取り仕切っています……サクラン・ドウと申します……」

「は……はい! よろしくお願いします!」


優しく声を掛ける、師範サクラン・ドウの言葉に緊張しながらもシャイニャスは挨拶をする。


「今から修行が始まるます……良かったら見てみませんか?」


シャイニャスの緊張を解す様に、サクランは修行の見学を誘う。


「い! 良いんですか! 出来ればお願いします!」


シャイニャスの、サクランの第一印象は優しそうな師範であった。


「さあ、皆さん修行を始めましょう!」

「!! は……はい」

「いやああああ……いやああああああ」

「もういやだ……もういやだあああ……」


しかし、修行生達の表情は、恐怖と絶望、そしてまるで酷い目に遭ったように体を震わせていた。


「皆さん、修行というのは厳しいものです……それを耐えて、堪えて、そして心を強固に強めることこそが精神を鍛える事こそが魔導の極みに立てるのです」


サクランの言葉は、シャイニャスには理解は出来た。

しかし、その言葉と今目の前にいる修行生達の涙は何処か違うようなそんな予感がしていた。


「あれ? 良く見ると全て女性ばかり……男性は……」

「いません……いりません」

「へ? でも」

「それでは始めますよ」


シャイニャスの言葉を無視して、サクランは修行を始めた。


「ああ……あああ……ああああああ! いいね……そこ! 締まりが良いよ!! もっと良い声出せよ!! おらあ! おらあああ!!」

「いあああああああ!! 止めて止めて止めてええええ!!」

「いだいいだいいだいいいい!! もうやめでえええええええ!!」

「ひいいい!! ひいいいい!! 止めてえええ!!」

「助けて……お願い……もういやあ……ひいいい!! ンゴオオオオオオ!!」


サクランが、まるで喘ぐような声を発し始めると同時に、女性修行生達は、真っ青になりながら苦しみ始める。


「!! 何! これは何ですかあ!」


当然、そんな光景を見て、シャイニャスは困惑する。


「おらああ!!」


サクランは、手を振るう。


すると、何か引っ叩く様な音が鳴り響く。


「いやああああああああああああ!! 叩かないで! 叩かないでええええ!!」


シャイニャスの目には、サクランは誰も叩いていない。

しかし、女性修行生達が嘘を吐いているようには見えなかった。


一体何が起こっているのか理解出来なかった。

シャイニャスは、どんな修行を行っているのか、何とか理解しようとしていた。


「そうだ、……魔力を目に集中させれば……」


シャイニャスは、魔力を目に集中させて、女性修行生を見た。

すると、とんでもない光景を目にしてしまった。


複数のサクラン・ドウが、女性修行生全員を剥いて強姦していた。

尻を打っ叩かれる者、髪を引っ張られてやられている者、無理矢理口に入れられている者、明らかに修行は常軌を逸していた。


「何をしているのですか!! 貴方は!!」


当然シャイニャスは、止めようとサクラン・ドウへと近づいた。

しかし、何かに阻まれるように近づく事も出来ず、何か壁の様なものに当たる。


「これは……」

「フン、分からないとは修行不足……結界ですよ、ここの力を利用して僕が編み出した力……」

「貴方は最低です!! こんなの衛兵に言えば貴方のその立場を追われて……」

「残念ながらそんな事はあり得ません……」

「そんな訳がありません!! 貴方の行っている修行は明らかに性犯罪です!」

「どこの性犯罪があるというのですか?」


サクランの言葉通り、目に魔力を通さないとその光景は見えない。


「そんな……一体どうして」

「妄想です……」

「は?」


サクランの言葉を聞いて、シャイニャスは眉を潜める。


「は? ではありません……だから貴方はその程度なのです……彼女達は僕の妄想を押し付けられて妄想の僕に襲われているのです……それぞれ別々の妄想の僕にね……この修業は目に魔力を通さなくても見えないものを常に見れるようにするための訓練です……私の妄想に引き込む事で彼女達は皆本来一人しかいないはずの私に襲われ……それを肌で感じられるようにまでなりました……しかしこれはあくまで妄想……いくら妄想で酷い目に遭ったとしても私に現実で酷い目に遭わされていない以上、私を犯罪者として捉える事は不可能です……それとも妄想に対しての罪でも存在するとでも?」

「それは……」


サクランは、勝ち誇る様にシャイニャスを見る。


「無いでしょう? だから私はこの立場を追われる事はありません……そして妄想とはインスピレーションを鍛える事と同義です……以前の師範はそれを理解できておりませんでした……だから私にこうされたのです」

「!! 貴方って人は……」


サクランの手には、魔力で包まれた以前マジシャンハウスの師範を務めていた者の生首であった。


「さてと、今日はここまで……私は賢者になりました……逃げられない事を把握しながら休憩20分をお過ごしください……もし妄想を高められるならその自主練習も行う様に……魔力とは妄想力です……さてと、私は今日来られた入門希望者を……!! 貴方……」

「! 何ですか……」


シャイニャスは、怒りに燃えながらも落ち着いた表情で問い質す。


「貴方には魔導を極める資格はありません……直ちにお帰り下さい」

「!! それはどういう意味ですか……ここでの修業は意味があるとは思えませんがそう馬鹿にするという事は何か理由が……」

「黙れよ……この穢れたマ〇コめ……貴様の穢れをここに持ち込むな……」


サクランは、冷たい表情でシャイニャスを侮蔑した。

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